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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第94話『ぶらり不死見温泉バスの旅』 感想

 はい、今回はアニメオリジナル回……なのか?

 埴輪武者……。
 埴輪武者……?
 あ! いた! ちゃんと原作に出てた(笑)!

 というわけで、今回はアニメオリジナル回。ただしゲストに登場した埴輪武者さんは、れっきとした原作キャラクターです。
 いったいどんな作品に出てきたかというと――。
 「鬼太郎国盗り物語」シリーズより、「決戦!箱根城!!」前後編ですね。
 太古の妖怪・凶王と、鬼太郎率いる日本妖怪勢(ぬらりひょんも鬼太郎に協力!)との死闘を描いたこのお話。凶王はここで巨大埴輪軍団を操り、鬼太郎を苦しめました。
 今回アニメに登場した埴輪武者は、その埴輪軍団の中でもひときわ巨大だった一体……に似ているので、たぶんそれなんだろうと思います。いや、違っても知らんけど(笑)。

 ちなみに「決戦!箱根城!!」では、凶王は「火炎土器」という土器の中に収められた「白い炎」によって倒されました。
 今回のアニメに登場した、富士のエネルギーを収める鐘?っぽいものと、ちょっと見た目が似ています。
 ということは、やっぱり「決戦!箱根城!!」が意識されていたのかもしれませんね。
 まあ、違ってても知りません。はい(笑)。

 それはともかく、話の内容自体は緩めになるのかな……と思いきや。
 まあ、思いきやって言っても前半は間違いなくゆるゆるなんですが(笑)、後半は鬼太郎とまなの友情を改めて描いた、なかなか熱い展開になっていました。
 最近すっかりご無沙汰だった鬼太郎&まなのタッグ。……思えば1クール目は、「吸血木」から「妖怪城」を経て「妖怪獣」に至るまで、鬼太郎とまなの絆が深まっていく様が、物語の主軸になっていました。その大きな区切りが、一年目のラストである名無し編三部作だったわけで。してみると今回のストーリーは、さながら「六期における原点回帰」といったところでしょうか。

 もっとも、ここから大きな転落が待っているかもしれない――というのは、今ネット上で配信されているWEBラジオでキャストさん方が触れられているところ。
 確かに、そうなるんじゃないかなーという不穏な予感がひしひしとします(笑)。
 はい、何しろラストでついにベアードが復活。しかもぬらりひょんと手を組む――という恐るべき展開になりましたからね。
 ……いや、個人的な希望を言えば、ベアード復活編はぜひとも「血戦小笠原」をやってほしかったんですが(せっかく東南アジアの吸血妖怪にも協力させて生き血集めてたんだしね)、それは叶わず。しかし第四期以来の、二大悪妖怪のタッグがここに実現することになりました。
 まあ、タッグと言っても四期の時は結構険悪な関係でしたが……今回はどうなるのでしょうかね。
 一応ぬらりひょんはベアードにかしずきましたが、あれはあくまで協力を要請する上での――そしてベアードの性格を見越した上でのポーズでしょう。ただしベアードもその辺は分かっているでしょうから、まあ、どちらもふてぶてしくやり合うんじゃないでしょうか。

 あと……朱の盆強ぇ!
 あのヴォルフガングさんが手も足も出なかった!

 そして寝肥りは、第五期に続いて二度目の起用ですね。
 今回は妖怪画に忠実な外見でした。はい。


 というわけで、今回はここまで。
 さて次回は――妖怪大同盟!
 なんか「妖怪」と「大」と何かをくっつけると、それっぽいタイトルになる不思議(笑)。
 粉砕された妖怪ポストとか不穏でたまりませんが、楽しみにしています。ただし放送はまだ先。ではまた!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル : アニメ・コミック

tag : ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる アニメ 妖怪

ゲゲゲの鬼太郎第6期・第93話『まぼろしの汽車』 感想

 西洋妖怪編に絡むのかと思ったらまどマバレンタイン回だった!

 今回の原作は、タイトルもずばり「まぼろしの汽車」。サンデー版からお馴染みの一本ですね。
 ――吸血鬼ピーによって吸血鬼に変えられたねずみ男が村人を襲い、襲われた村人がまた新たな吸血鬼となって他の村人を襲い……と連鎖することで、ついに吸血鬼に占拠されてしまった村。事件解決に乗り出した鬼太郎は、ピーの策略によって鐘の中に閉じ込められ、蒸し焼きにされてしまう。
 肉団子のようになった鬼太郎を見て、どこかへ去っていく目玉親父。入れ替わりにやってきたのは、目玉親父に頼まれて鬼太郎を診にきたという女医……のふりをした吸血鬼モンロー。彼女に連れ去られた鬼太郎は、ピーの力によってついに吸血鬼と化してしまった。
 まさに絶体絶命。しかしその時、突如不思議な汽車が現れる。それは目玉親父が念力によって呼び出した「まぼろしの汽車」だった――。

 ……というのが原作のあらすじです。
 今回のアニメ版では、事件の流れ自体はほぼ原作どおりの形を守りつつ、まぼろしの汽車のギミックを利用することで、時系列を遡る形でストーリーが展開していく――という趣向になっていました。
 人間妖怪を問わず吸血鬼化が進み、ついには世界中が滅びていた2月21日。限られた生存者であるねこ娘は、目玉おやじの呼び出した「まぼろしの汽車」の力で過去に遡り、事件拡大のキーである鬼太郎の吸血鬼化を阻止しようとするわけですが……。

 いやぁ、かなり規模の大きな話でしたね。
 ちなみに原作との主な相違点を挙げていくと――。

・ピーの支配が村だけでなく世界中に及び、ついに世界が滅んでいる。
・まぼろしの汽車はねこ娘を過去に戻す役割だけを持ち、鬼太郎達を直接救うことはない。
・目玉おやじは汽車を呼び出した代償として、寝込むのではなく命を落としている。

 ざっとこんなところですね。基本的には、「ねこ娘を主役としたループ物」として話を成立させるための改変と言えます。
 原作では、吸血鬼化した人々を乗せて時を遡ることで彼らを元に戻した汽車ですが、さすがに世界中の人々を車両に乗せるのは無理なので(笑)、純粋にタイムマシンとして機能することに。
 一方、おやじさんの死はショックでしたね。もちろんループ物である以上、最終的には未来が変わって助かるだろうことは分かり切っているんですが……。だからこその思い切った展開だったと思います。
 まあそれに、こんな凄まじい力を持った汽車を今後呼び出されても困るので(笑)、あくまで一度きりの大技であることを決定づける意味合いもあったのでしょう。加えて、ループする存在をねこ娘一人に絞ることで、彼女の孤独な戦いをより悲壮に、最後の決断をよりかっこよく見せるため――という意図もあったのではないでしょうか。

 そして、目玉おやじの死以上に思い切った展開だったのが……そう、冒頭のバレンタインデーのくだりですね。
 2月14日の夕陽をバックに、ついに鬼太郎に告白したねこ娘。笑顔でチョコレートを受け取り、ねこ娘の気持ちを受け止める鬼太郎。この「ある意味究極的な事態」は、やはり今回の話がループ物である以上、何らかの形でリセットされてしまうのだろう――という予想は容易につきます。
 それでも、「どうせ無かったことになるんでしょ」なんてひねくれた見方は野暮ってものでしょう。
 本来事件とは関係ないはずのバレンタインの告白が、どのような形で消えてしまうのか。それを予想しながら楽しむもよし。純粋にハラハラしながらねこ娘の活躍を見守るもよし。それぐらい、今回の話は見応えがありました。

 それにしても……パラレルな出来事に終わったとはいえ、鬼太郎とねこ娘が恋人同士になったのは、確かな事実なんですよね。
 そう、鬼太郎は恋愛感情皆無のポンコツではありませんでした。ちゃんとねこ娘の恋心を正しく受け入れ、彼女が危険に巻き込まれることを心配し、時に頬を赤らめるという意外な一面を見せてくれました。
 そうか、第六期の鬼太郎はこんな風に恋愛するんか……なんて感慨深くなりつつ。徹夜でギャルゲーで特訓した甲斐があったな!

 そしてこのバレンタインリセットに直接繋がるのが、2/14の夕方に、事件の発端であるねずみ男の吸血鬼化を阻止することだった――という、原作を踏まえた解答にも納得。
 鬼太郎と恋人同士になった過去を振り払い、汽車で颯爽と現れピーを倒すねこ姉さんは、最高にかっこよかったです。
 他にも、雪の降りしきる滅びた町の景色や、ループを重ねていくたびにひび割れていくスマホの画面など、演出面も秀逸でした。
 個人的には、第六期のねこ娘フィーチャー回の中でも最高の出来だったのでは――と思います。

 強いてツッコミを挙げるとすれば、「世界中が吸血鬼になっちゃったら、カミーラさんのベアード復活計画はどうなるの?」ってことなんですが……。
 まあ、これもいちいち言うのは野暮ってものでしょうね(笑)。

 あと、やっぱり触れずにはいられないのが、モンローの中の人ですね。
 色川さん! ユメコちゃん!
 実は公式の事前情報を見ていなかったので、EDのキャスト欄をボケッと眺めていて、「モンロー 色川京子」って字を見て、思わず「うおぉっ!?」と(笑)。
 いや、本編鑑賞中は全然気づいていませんでした。すみません。でも出演してくださって、ほんと嬉しかったです。

 ともあれ――第六期版「まぼろしの汽車」。
 文句なし! とても面白かったです!


 さて次回は……オリジナルでしょうか。なんか緩そうな回ですね(笑)。
 ではまた!

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ジャンル : アニメ・コミック

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第92話『構成作家は天邪鬼』 感想

 今回の原作は「天邪鬼」。60年代マガジン版からの、お馴染みの一本です。
 ひねくれ老人によって封印を解かれ復活した妖怪天邪鬼が、人々を不幸にすべく老人とともに悪事を繰り返し、鬼太郎が事件解決に乗り出す――というオーソドックスなストーリー。
 過去には一期、三期、四期でアニメ化されましたが、やはり一番強く印象に残っているのは、四期の「復活!妖怪天邪鬼」ですね。昨年のゲゲゲ忌の上映会で久々に堪能いたしました。

 さて今回の第六期バージョンは、人間側のゲストをひねくれ老人からテレビ局のディレクターに変更。天邪鬼の悪事の舞台も、いわゆるドッキリ系のバラエティ番組に置き換わり、人気番組として毎週全国にオンエアされるという大規模なものになりました。
 もっともこの番組、被写体側の同意は天邪鬼の脅しによって得ていたという悪質なもので、鬼太郎も原作と違って素直に事件解決に乗り出します(原作では、最初の被害者が富裕層だったことから、鬼太郎が自分の予定を優先して、解決依頼を拒むという描写がありました)。
 しかし鬼太郎に諭されたディレクターの奥田さんは、視聴率が取れるなら倫理違反もやむなしと、制作を続行することに……。この辺り、実際の番組制作現場でも似たようなことになっているのかもしれませんね。

 昨今はどうだか知りませんが、この手の「一般人相手に悪戯を仕掛けるバラエティ番組」は、僕が小さい頃はよくあったような気がします。よくあったということは、それだけ視聴率が取れたのでしょう(もちろん、不快であるという声も少なからず上がっていましたが)。
 こういった視聴率重視&倫理軽視の姿勢は、やはりテレビ局の体質として、今も変わっていないように思えます。バラエティ番組はもう見ていないのでよく分かりませんが、報道番組なんかは相変わらず酷いようですね。
 例えば鬼太郎絡みの話題で言えば、以前水木先生がお亡くなりになった時の報道。ご家族が号泣している声を家の外から(おそらく無断で)録音して、それをオンエアに流すという……。あれはテレビを見ていて本当に不快になりました。

 ともあれ、こういったテレビ局の体質に対する皮肉として作られたのが、今回のお話と言えそうです。
 脚本を書かれたのは、以前「皿小僧」の回も担当した伊達さん。←名前覚えた
 芸能関係ネタといい、奥田ディレクターの家族の描写といい、確かに「皿小僧」の時と共通する空気を感じました。人間が鬼太郎の忠告を無視して、「やってはいけない」と言われていることを続けてしまうという部分も重なっています。
 しかし一方で、その結末は大きく異なりました。「皿小僧」のビンボーイサムが家族よりも自らの欲求を優先し身を滅ぼしたのに対し、今回の奥田ディレクターは、息子の言葉から自らの過ちに気づき、天邪鬼に立ち向かいます。片やバッドエンド、片やハッピーエンドと、両者は共通項を持ちながらも対極にあるエピソードと言えるのではないでしょうか。
 「皿小僧」はその後味の悪さがいい意味で印象に残りましたが、今回の「天邪鬼」のハッピーエンドも気持ちのいい終わり方でした。
 高視聴率に歓喜しながらも天邪鬼の暴走に罪悪感を抱えていた奥田が、子供の言葉によって本心を取り戻すという展開も気持ちよく、風刺もしっかりと生きていて、なかなかの良作だったと思います。


 というわけで、今回はここまで。
 次回は――お、「まぼろしの汽車」ですね。
 吸血妖怪絡みということは、そろそろ西洋妖怪側の動きもあるのでしょうか。楽しみにしています。
 ではまた!

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ジャンル : アニメ・コミック

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第91話『アンコールワットの霧の夜』 感想

 何だかしっくり来ない話でした。
 ……と、いきなり否定から入るパターン。

 今回の原作は「アンコールワットの女」。鬼太郎シリーズではなく、ビッグコミック誌に連載された「世界怪奇シリーズ」からの一本です。
 愛する女性・ワランを亡霊に連れ去られた大学生・モリモトが、四年の歳月をかけて亡霊の謎を追い、彼女を取り戻すまでを描いたストーリー。南方の地を鎧武者の亡霊がさまようというこのミスマッチさが、独特のミステリアスな雰囲気を漂わせています。
 この「世界怪奇シリーズ」はいずれも読み切りの短編で、「アンコールワットの女」以外にも「雨神ユムチャック」や「イースター島奇談」など、第二期でお馴染みの作品が並んでいます。
 連載元が青年誌だったということで、アダルトな要素を含むものが多いですが、ご興味のあるかたはぜひ読んでみてください。かつては様々な短編集にバラバラに収録されていましたが、現在は漫画大全集でシリーズ丸ごとまとめて読めますからね。

 で、「アンコールワットの女」ですが、アニメ化されたのは今回が三度目になります。
 まず、ざっと過去作を振り返ってみると――。
 一度目は第二期「アンコールワットの亡霊」。原作ではさらりと触れられていた「井戸」を、物語のキーパーツとして設定し、新たに敵役を用意するなど、細部を改変する形での映像化になりました。
 そして二度目は第五期「呪われた映画」。こちらは原作の物語を映画という形で劇中劇に据え、そのリメイク作が撮影されるたびに、撮影スタジオに妖怪・沼御前が現れて惨劇を繰り返す――というストーリー。かなり大胆な改変ですが、人間に手を差し伸べることを諦める鬼太郎や、結局事件が解決しない結末など、いい意味で後味の悪さが残るホラーエピソードになっていました。
 ちなみにこちらでも、井戸がキーパーツに設定されています。

 そんなこんなを踏まえての、今回の第六期バージョン。
 大昔に村で起きた惨劇。亡霊にワランを連れ去られたモリモトの話と、それを解決したかつての鬼太郎の話。本郷と沙羅の身に起きた悲劇。そして、現在……。
 いくつもの事件が様々な時間軸で起き、これらが複雑に折り重なった上で、最後に亡霊の意図が明かされる――という、なかなかに凝ったストーリー展開でした。
 なお、原作や第二期でお馴染みのモリモトとワランは、ファンサービス的な出演に留まり、アニメオリジナルキャラクターである本郷と沙羅が、物語のメインを担う形になっています。
 この二人が、実はかつてオインを裏切った男と、オインの妹の生まれ変わりだった――という真相は、おそらく原作のオチをベースにしたものでしょう。
 なのでこの真相自体は、特に気にはならないのですが……。

「沙羅が突然自殺し、本郷が長年苦しんだのは、本郷が前世で犯した罪に対する亡霊の復讐だった」

 うーん。いや、ここもまだいいんです。
 しかし納得できないのが↓コレ。

「本郷さんもまなちゃんも、この真相に納得。最後は本郷さんが許されてめでたしめでたし」

 ……え? ちょっと待って。なんか美談っぽくまとめようとしているけど、人間側はこれ受け入れちゃうの?
 いや、「前世の罪を来世で償う」ってのは定番のネタだし、実際にそういう宗教観を持っている宗教もあるから、全否定するわけじゃないけどさ。
 だけど万人が納得して受け入れるものでもないんじゃない?
 僕は理不尽だと思うよ。こんな身に覚えのない罪に問われて、「でも許されたよ、良かったね」なんて言われても。
 だいたいオインもさ、自分の妹が生まれ変わって新たな生を得たのに、それがまた自殺したから(もしくは自殺するように仕向けて)「恨みが晴れたー」って喜ぶの、どうなん?
 元はと言えば自分が斬った妹やぞ。葛藤とかないんか、亡霊め。

 いや、「前世の罪は絶対に来世で裁かれるんです」とか「亡霊の価値観からすれば恨みは晴れるんです」とか言われたら、はいそうですかとしか言いようがないんだけどさ。
 だから決してストーリーが破綻してたってわけじゃないんだけどさ。
 でもさ。でもさ。
 こんなん納得できるかーっていう。

 というわけで、おそらく制作陣の意図とは反対方向の、何とも後味の悪い印象が残ってしまいました。
 うーん、気に入ったシーンなんかもちょこちょこあるんですけどね。霧の中に佇むアンコールワットの遺跡の陰が、霧が晴れると同時に東京駅の駅舎に変わってるところとか。
 まあでも、全体的に見たら……残念回でした。はい。


 さて、気を取り直して……。
 次回は「天邪鬼」ですね。いったいどんな感じになるのでしょうか。
 ではまた!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル : アニメ・コミック

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第90話『アイドル伝説さざえ鬼』 感想

 何この垂れ流しギャグ回(笑)。

 今回の原作は「さざえ鬼」。これまで二期を除く全シーズンでアニメ化されてきた、お馴染みのエピソードですね。
 鬼太郎の偽者が登場するということで、脚本側からすればアレンジしがいのあるストーリーのはずなのですが、意外にも、この「偽者」という要素に重点が置かれたシナリオは、これまで作られてきませんでした。
 そこから一転、今回は偽の鬼太郎を大々的にフィーチャー。しかも超人気アイドルとして登場させてしまうという――。いや、飛ばしすぎやろ(笑)。

 内容は見てのとおりのコメディ。……なのですが、ツッコミは視聴者任せにして、どこまでも一方的に突き進むタイプのコメディでしたね。
 やたらとGを不審がる鬼太郎。どう見ても偽者なのに誰も気づかないニセ鬼太郎。なぜか食われたがっているさざえ鬼。キャストがいないのに出番だけはあるせいで終始無言の子泣きじじい。一人だけ原作風ルックスの人魚。デトックス。あのオチ。などなど。
 いや、正直感想が難しいところではあります(笑)。
 クスッとした部分もあるし、吹いた部分もあるし、やや白けた部分もあるし。まあ、そこはコメディ回ということで、はまるギャグとはまらないギャグがあるので、やむを得ないことではあるのですが。

 僕個人の好みを言えば、この手の垂れ流し系コメディですと、やはり画面の至るところにツッコミどころを仕込んで強引に笑いのラッシュをかけるという手法が好きです。
 僕の世代の作品だと、洋画ですが、『裸の銃を持つ男』シリーズみたいな感じですね。
 そういう意味では、今回の第六期版「さざえ鬼」は、まだちょっと物足りなかったかなぁと思います。やるならもっとやれって感じで(笑)。

 ちなみに公式ツイッターによれば――この脚本、もとは1ケタ台で予定されていたものの、スタッフ内でも賛否両論で、結局お蔵入りになっていたものだったとか。
 うん、まあ。確かに1ケタ台は早いですわな(笑)。
 むしろ、エピソードのバリエーションをあらかた消化したこの時期だからこそ許されるというか。たぶんそんな回だったと思います。

 しかし驚くべきは、ここまで改変されてなお、原作「さざえ鬼」の展開がきっちり守られていたこと。
 人魚の子を連れたニセ鬼太郎が目撃される → 鬼太郎が人魚から事情を聞く → さざえ鬼の住み家に乗り込む →食われそうになって体内電気で脱出 → プレスされる → 食われる → 毛穴から脱出して逆襲
 これ全部ちゃんとこなしてんの。ビックリだわ(笑)。
 そういう意味では、ちょっと「かまぼこ」回に通じるものがありました。
 ちなみに原作ネタと言えば、ラストでサザエの蓋が目のように見えたのは、水木先生の幼少期のエピソードを基にした小ネタですね。知っている人は「あ」と思える部分でした。

 というわけで――。
 まあ、自分の中でも賛否両論には違いないのですが(笑)、楽しいと言えば楽しかった回でした。
 何にしても、プロローグで倒れた鬼太郎のシーンをラストのオチに繋げたのは、素直に上手かったと思います。


 さて次回は――「アンコールワットの女」!
 鬼太郎作品以外からの映像化は「死人つき」以来ですね。
 第五期でもやったエピソードですが、今回はどんな形になるのでしょうか。
 楽しみにしています。ではまた!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル : アニメ・コミック

tag : ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる 妖怪 アニメ

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