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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第9話『河童の働き方改革』 感想

 今回はオリジナルエピソード。かなり風刺色が強くなるかと思ったけど、ギャグ回でした。
 まあ、河童がスーツ着て眼鏡かけてキーボード叩いてる時点でこうなるか(笑)。

 意識が高すぎてブラックIT企業を作り上げてしまった社長が、新たな人材として河童を導入。キュウリさえ与えておけば真面目に仕事をする彼らに喜んでいたが、河童の方は自分達の労働環境が劣悪だったと知るや、反旗を翻す――。
 サブタイトルには「働き方改革」と入っていますが、これはあくまでキャッチーさを出すためのもので、扱っている内容自体は昔ながらの労働争議に近いものでした。
 始めは時給キュウリ三本で満足し、「モーレツ社員」としてバリバリ働いていた河童達が、法律上の最低賃金を知って怒り、社長に直談判に行く展開が面白い。妖怪が人間社会に毒され、人間と同じ行動を取るようになっていく――。それがもともと純朴な河童達だっただけに、彼らが大真面目に労働環境の改善を訴えるシーンは、ピリッとした皮肉が効いています。
 そしてついに社会そのものに反旗を翻し、人間世界を河童が住めるものに変えるため、無差別に人間を襲い始める河童達。言わば河童の革命運動。これだって間違いなく現実の社会で起きてきたこと。
 それでも、これをやっているのが河童だから笑えるし、鬼太郎とのバトルでも、鬼太郎が速攻で尻子玉を抜かれて腑抜け化するというギャグ展開(そしてねこ娘がお尻を押さえて逃げ惑う……)で、だからこそ実態が生々しい風刺だったとしても、見ていて痛みを覚えるよりも面白さを感じてしまう――。相変わらず脚本力の高さが窺えるエピソードでした。

 そして今回のキーパーソン(妖怪だけど)となるのが、妖怪いそがし。
 今回はオリジナルエピソードなので、登場するゲスト妖怪も基本的に非原作組になるわけですが、いそがしもそんな「妖怪図鑑からの出張組」の一人。過去のアニメでは五期で一度登場しています。
 このいそがし。現代では人間が働き過ぎのため、自分は不要になったと嘆いていましたが、それが終盤、思わぬ形で鬼太郎のピンチを救うことに。これは(見ているうちに、いそがしのことを忘れていたので)意表を突かれる展開でした。
 まあ、一つ野暮なツッコミを言えば、現代のいそがしはニートにでも取り憑けばいいんじゃね? と思うわけです。ちゃんと需要あるよ!

 ちなみに今回のメイン妖怪である河童は、実は原作の方では、単体で採り上げられたことがほとんどありません。恐山の生命接着係とか皿小僧とか、一応河童だろうと思えるものはちょくちょく出てきているのですが、はっきり「河童」という名でメインで扱われたのは、週刊実話版の一エピソードぐらいだったと思います。
 これは、鬼太郎とねずみ男が夢の中で河童渡来の歴史を追体験するという内容。この他には、絵本版鬼太郎で河童を題材にしたものもありましたが、どのみち数は多くありません。
 一方で水木作品全体に目を向けてみると、「河童の三平」を筆頭に、河童が登場する作品は非常に多く存在しています。
 アニメ版鬼太郎の第三期でも、「河童の三平」を下敷きにしたエピソードが作られました。さらに四期、五期でも河童はコンスタントにメインエピソードを獲得しており、そこはやはり日本妖怪代表格の面目躍如といったところでしょう。

 そして、次回も有名妖怪が登場。ていうか、花子さん!
 もちろん鬼太郎作品に登場するのは史上初!
 実は水木先生もきちんと妖怪画に起こしている花子さんですが、いったいどんな活躍を見せてくれるのか、今から楽しみです。

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ジャンル : アニメ・コミック

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第8話『驚異!鏡じじいの計略』 感想

 これは……間違いなく、子泣きじじい回!

 電気妖怪で怒涛のアクションに震え、すねこすりで涙溢れ、幽霊電車でゾクゾクし……と来て、今回はどうなるかと思いましたが、割と箸休め的なエピソードに収まっていました。
 しかしながら! 鏡じじいの声は塩屋浩三さん!
 塩屋さんは歴代アニメ鬼太郎で多くの脇役を務め、今期も第3話でもたんたん坊の声を担当されていらっしゃいますが、それよりもやはり塩屋さんと言えば、第四期の子泣きじじい!
 今回の鏡じじいの喋り方は、当時の子泣きじじいをどこか彷彿とさせるものでした。それが今期の島田さん演じる子泣きじじいと酔っ払ってクダを巻き合うラストは、まさに新旧子泣き酔っ払い対決!
 これはもうニヤニヤするしかない!

 ……とまあ、そんなマニアックな楽しみ方はさて置き、ストーリーの方はかなりオーソドックスなものでした。
 事件の犯人は実は鏡じじいではなく、他にいた――という「猫又の恋」パターンも読みやすかったので、いったい本命の敵は誰かなと思いながら見ていたら、ここでがしゃどくろ登場。
 がしゃどくろ。アニメ版鬼太郎ではすっかり定番のゲスト妖怪ですね。

 実はこのがしゃどくろ、原作では地獄編にちょろっと登場するだけで、しかも敵役でも何でもないという……(水木プロ作の「最新版ゲゲゲの鬼太郎」は例外として、ですが)。
 にもかかわらず、そのネーミングと外見のインパクトから、第3期以降は必ず何らかのエピソードに登場している常連妖怪。ある時は妖花を守り、またある時は怪気象の中で暴れ回り、そしてまたある時は毛羽毛現と一緒にハイウェイを襲撃し、またまたある時は高層ビルと融合し――。
 ただし彼(?)の場合、原作準拠のキャラというよりも、「アニメオリジナル要素用に妖怪図鑑からピックアップされてゲスト出演する妖怪枠の一体」と言った方が正確でしょう。
 なのに常連。そういう意味じゃ、すごい妖怪ですね。

 ちなみに本来のがしゃどくろというのは、実は古来から伝承のある妖怪ではなく、昭和の子供向け妖怪図鑑の中で創作された妖怪だったりします。
 歌川国芳の浮世絵「相馬の古内裏」に描かれた巨大な骸骨の化け物に、「がしゃどくろ」という名前と、「野垂れ死にした者の髑髏が集まって出来た」というような解説が付けられ、さらにその本を見た水木先生が自分の妖怪図鑑に取り入れたことで、結果的に抜群の知名度を誇る妖怪になってしまった……というのが実情。
 ちなみに今回のがしゃどくろは左目からビームを撃っていました。がしゃどくろと片目……と言えば、しばしばがしゃどくろの伝承例として挙げられる、『日本霊異記』のこんな一エピソードが思い起こされます。
 ……野ざらしの髑髏が、地面から生えてきたタケノコに片目を貫かれて、「目が痛い」と声を上げる――。
 この話は、水木先生ががしゃどくろの解説文を書く際に、「がしゃどくろではないが」と前置きした上で、関連エピソードとして採り上げたもの。しかしその情報が孫引きされるうちに、いつしか「がしゃどくろは『日本霊異記』に登場する」というような解説をする本まで出回るようになり、何だかもうカオスな感じになってしまいました。
 最近の妖怪図鑑系の本では、その辺は改まっているのかな。どうなんでしょうね。

 で、そのがしゃどくろから、我らがまなちゃんを守ろうとしていた鏡じじい。
 実は鏡じじいが純粋に悪の妖怪として描かれていたのは原作と第一期のみで、第三期以降は何かしらの形で、鬼太郎の協力者になっています。第五期劇場版では鬼太郎と激しいアクションを繰り広げ、「鏡じじい強ぇ!」と度肝を抜かれたものの、後半でやはり味方になってくれました。
 今回の鏡じじいは、もう最初から濡れ衣アピールが激しかったので、悪いやつじゃないというのはすぐに分かりました。そして最終的には、子泣きじじい同士(違)で酔っ払い合う、和気藹々ぶり。
 エロジジイとしてのキャラも立っているので、今後も再登場が期待できるかもしれませんね。

 ……あと、この二つは触れておかなければなりません。

 すねこすり! すねこすり!

 まなちゃんのお母さん! まなちゃんのお母さん! ←なぜか同じノリ


 次回は「河童の働き方改革」。オリジナルエピソード、でしょうかね?
 鬼太郎作品お得意の風刺物になりそうな予感がします。
 ではまた次回。

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アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期 感想一覧

 アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期の感想を、原作や過去作のことなども絡めながら、気ままに書いております。
 たぶん毎週書いていきそうな感じなので、ここに目次を作っておきます。
 なお、各話とも「読み手がその回を視聴済みである」ことを前提に感想を書いておりますので、ご了承くださいませ。

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第7話『幽霊電車』 感想

 期待値上がりまくってた幽霊電車、見事にハードルクリア!
 ガチホラーを期待していたら、ガチガチホラーでした。このレベルのものを朝アニメで見られる時代になったことに感謝!


 ……でまあ、細かい感想は後で書くとして、まずは「ゆうれい電車」についての解説をば。
 「ゆうれい電車」は、少年マガジン連載時代の「鬼太郎」の中でも初期の方の作品で、ファンの間ではお馴染みの人気エピソードです。
 夜の盛り場で、鬼太郎とねずみ男が酔っ払い二人組と、「お化けがいるかいないか」で口論に。お化けを否定する酔っ払いは、その場で鬼太郎を殴ってしまいます。頭にコブができた鬼太郎は、「わるいけど、おなじ大きさのコブでおかえしさせてもらうぜ」と宣戦布告。その後酔っ払い二人組は、終電を逃してしまった駅で、多磨霊園行きの臨時電車に乗るのですが、そこにはとてつもない恐怖が待ち構えていた――。
 ……というのが大まかな内容です。
 少年誌での鬼太郎は「悪い妖怪と戦うヒーロー」という基本があるだけに、「鬼太郎が悪漢を恐怖させ懲らしめる」というこのエピソードは、かなり印象強く残ります。

 しかし実はこれ、ベースになった作品があるんです。
 それが、貸本時代の「墓場鬼太郎」。この中に「鬼太郎夜話」として括られる、複数巻に渡る大長編があるのですが、そのラストを締めくくる「顔の中の敵」というエピソードが、「ゆうれい電車」の下敷きになっています。
 このエピソードの中で、鬼太郎はある事情から人狼とねずみ男の恨みを買い、二人の謀略によって、海の底に沈められてしまいます。鬼太郎を亡き者にしたとほくそ笑む二人。しかしそこへ、鬼太郎を入れたはずのトランクや、鬼太郎の服が、次々と配達されてきます。送り主を見ると、鬼太郎の名が……。二人は今度こそ鬼太郎にとどめを刺そうと、書かれている住所に電車で向かおうとするのですが――。
 ここから先は、「ゆうれい電車」とほぼ同じ展開。ただしラストで悪漢二人が辿る結末は、少し異なります。詳しくは、原作を読んでね!

 で、この「ゆうれい電車」。アニメ版でも毎期必ず映像化されている定番エピソードです。
 アニメの鬼太郎は原作以上にヒーロー的ですから、そんな鬼太郎が人間を恐怖に陥れるこのエピソードは、全体から見れば極めて異色作。だからこそ、毎回力が入っています。

 第一期は、前半のストーリーが原作と大きく異なります。
 ねずみ男が妖怪仲間を募ってお化け屋敷をオープンしますが、そこでガラの悪い二人組の客が、妖怪達に(本物とは知らずに)乱暴狼藉の限りを尽くします。鬼太郎は仕返しのため、二人をゆうれい電車に乗せることに……。
(この改変理由は、おそらく鬼太郎が夜の盛り場で遊び歩いているのが問題だったからでしょう(笑)。お化け屋敷のくだりについては、第四期で「妖怪屋敷へいらっしゃい」という独立したエピソードにもなっています。)
 後半、ゆうれい電車に乗った二人に、妖怪達が次々と恐怖をもたらすのが見所。子泣きじじいが駅のホームで棺桶にすがりついて泣きながら、その棺桶をこじ開けようとするシーンなどは、大人になった今見てもぞわぞわします。

 一方第三期では、打って変わってコミカルな演出が目立つエピソードになりました。「ゆうれい電車」と言えば、原作・アニメともに屈指の恐怖エピソードというイメージがありますが、その中でも第三期バージョンは、ある意味でさらに異色作だったと言えるでしょう。
 お化けを見ていちいち絶叫する二人組。骸骨だらけの車内でかかるユーモラスなEDアレンジ。無視されちゃったひょうすべ……などなど、クスリと笑えるシーンがいっぱいあり、ホラーというよりはコメディ編とも言える内容でした。
 ラストで心霊ホラー的なオチがつき、恐怖に震える人間達。しかしそれを遠巻きに見ながら、鬼太郎とねずみ男がいつもの呑気なやり取りをしているところで話が終わり、視聴者もホッと息をつく――。
 そんな第三期ならではの娯楽性も兼ね備えた、良質な一本となりました。

 第四期は一転して、原点回帰のコンセプトに恥じぬ、原作どおりの直球な「ゆうれい電車」。
 原作顔の男の顔に浮かぶ、原作どおりの汗の表現が素晴らしい。そして、車内に集った死人達の演出も、時代相応に進化しています。
 大きな改変こそないものの、だからこそ「そのままの味」が堪能できる一本でした。
 ちなみに、第四期ではもう一本、イベント上映用に「ゆうれい電車」を原作とした3Dアニメが作られています。こちらはストーリーを大きく異ならせており、ある少年が「時間を遡る」力を持つ幽霊電車に乗って、その中で過去に自分がおこなってきた悪事を見せつけられ、次々と現れる妖怪達に脅かされていく――という内容。少年視点ということもあってホラー要素自体はマイルドですが、見応えのあるハイクオリティな一作でした。

 第五期は、まさに意表を突かれた「ゆうれい電車」でした。
 思わず「え、まさかあんた……!?」の声が出る。原作を知っているからこそ欺かれ、最後に真相が分かって驚愕。
 単に「お化けを否定して怖い目に遭う」だけでは済まないその内容は、まさに正統派ホラーと言えました。冒頭のテレビ番組が伏線になっていたことにラストで気づかされるシナリオも、とても見事だったと思います。
 惜しむらくは……第六期でネタ被りになってしまったこと、でしょうか。(^^;)
 ちなみにろくろ首のシーンは、第一期のオマージュになっています。

 そして、忘れちゃならないアニメ版「墓場鬼太郎」。ここでも「人狼と幽霊列車」というタイトルで、しっかりアニメ化されています。
 内容は原作どおりですが、1エピソードの後半に凝縮してテンポよく見せるのは、このアニメ版「墓場鬼太郎」ならでは。それでも原作の醍醐味をしっかり味わえる、東映のプロ魂が感じられる作品でした。


 前振りが長くなりましたが、ここから今週の感想です。
 今回犠牲になっていただいたのは、ある中小企業のワンマン社長。ブラックな「指導」で次々と社員をリタイア(人生そのものからな……)させてきた、今時のリアルな悪人として描かれています。
 第五期もそうでしたが、ゲストとして登場する人間の性格づけが、「身の破滅を受けるに相応しい」ものに設定されているのは、結構重要なポイントだと思います。
 ホラーシナリオにおいて、「主人公の死をもってクライマックスを迎える」という形は、定番であると同時に究極的。逆に言えば、真剣にホラーを作ろうとすると、この王道展開を避けて通るのはもったいないわけです。
 なので、「この人間に救いは一切ありません」というキャラクターが必要だったのだと思います。それだけ今回(と第五期)の「ゆうれい電車」が、ホラーとしての完成度の高さを目指していたということでしょう。

 で、この社長に付き従っていた部下が、実は……という展開は、前述の「ネタ被り」の部分。おかげで、その時点では「五期と同じ?」と不安になったものの、最終的にはその不安を吹き飛ばして余りある満足感を得られたのが、綿密に計算された隙のないシナリオの賜物でした。
 鬼太郎が盛り場へ現れ社長に絡んだのはなぜか。目玉おやじの意味ありげな台詞の真意は何か。社長はなぜ終電を逃したのか。そもそも冒頭の事故は何だったのか……。
 そのすべてに意味があり、真相へと繋がっていく巧妙さ。しかも実は今回、幽霊電車そのものは、鬼太郎の「仕返し」と関係ないものだった――という展開は、過去作を知る視聴者をいい意味で裏切ります。
 一方で、最後に「ゆうれい電車に乗った男が、鬼太郎が人間ではなかったことを知る」という原作のポイントをしっかり回収したのも、嬉しいところ。絶望に涙を流す社長に冷徹に背を向け、去っていく鬼太郎。そして今回の骨壺のアナウンスは、猫娘の役目になりました。
 ……しかしこれだけでは終わりません。
 悪夢のような一夜が終わり、視聴者がホッと息をついたところで明かされる、冒頭の事故の意味。
 事故を目撃して鬼太郎に手紙を出していた女子高生が、おそらく次の犠牲者になるであろうことを示唆させる(彼女の背中にまとい付くどす黒いオーラ(※)。そして「あれ以来駅を利用していない」という点から、次に彼女が駅に行った時どうなるかは、想像に難くなし……。しかも鬼太郎は助ける気ゼロ!)クライマックスは、鬼太郎のえげつないレベルのホラー顔も相まって、まるで突き刺ささるかのような絶望感と恐怖、そして因果応報のパズルがかっちりと噛み合った最高の爽快感をもたらしてくれたと思います。
 はっきり言って、手放しで称賛できるほどの回でした。ブラボーですよ、ブラボー!

※追記。このオーラは六期特有の「人間の悪意」を表現したものなので、「この女子高生がすでに死者に狙われている」というわけではないのかも……。早計でした。


 もちろんシナリオ以外でも、見所はあちこちにありました。
 色調を替えることで自殺者の死体をそのまま絵で見せる印象的な演出。赤電話やアナログ時刻表示など、昭和に逆戻りしたかのようなホームの風景。また、三途の川の渡し守が「墓場鬼太郎」に登場したものだったり、車掌室にいた妖怪達が過去のアニメ版「ゆうれい電車」で活躍したキャラクター(全員がそうだったかは未確認ですが。録画を見返さずにこれを書いているので……)だったり――といった小ネタも、ファン的には嬉しいサプライズでした。

 さらに今回はゲスト妖怪として、脱衣婆(これは公式サイトでの表記です。正しくは「奪衣婆」なんですが……。まあ、「脱」という字が使われることも実際にあるようなので)が登場。
 作中では名前は登場しませんでしたが、地獄へ向かう途中で出てくる婆なんて一人しかいないですしね。まあ、やっぱりあなたですよねーって感じで。
 原作の奪衣婆は、「週刊実話」で連載されていた通称「新ゲゲゲの鬼太郎」に登場。若い男とイチャイチャしたくて美女に化けていたという色ボケ妖怪でしたが、これは全体的にアダルティな傾向のあった週刊実話版鬼太郎ならではの特徴づけ。第三期ではまさかのアニメ化もされ、なかなかの傑作に仕上がっていました。
 しかし今回登場した「脱衣婆」(やっぱり名前変だよ。服を奪う婆だからね? 服を脱ぐ婆じゃないからね?)は、純粋に「三途の川のほとりにいる妖怪」として、あくまで原作とは関係なく起用されたようです。デザインも原作のそれとは違います。
 もしかしたら、「妖怪大統領」というエピソードに登場した妖怪、葬頭河婆のデザインをベースにしているのかもしれませんね。葬頭河婆も奪衣婆も、妖怪としては同じものですしね。

 そんなわけで、今回はここまで。
 原作や歴代アニメ版への思い入れと、今回の満足度が重なって、いつも以上に長々とした文になってしまいました。
 次回は鏡爺ですね。女の子に目がないスケベな妖怪として、原作でも第三期でもお馴染みです。
 ……つまり、まなちゃんの出番ですね、ええ。

 ではまた次回!

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第6話『厄運のすねこすり』 感想

 今週は、泣かずにはいられない話でした。いや、マジで。
 すねこすりに感情移入しても泣くし、人間側に感情移入しても泣く。どこからどう見ても泣く。
 しかも、一応人間側から見ればハッピーエンドなんだけど、すねこすりの方から見ると、もう……。
 切ない。切なすぎる。
 雨に打たれながら無声で泣き叫ぶカットが悲痛すぎる。
 正直、ラストで何かしら救済が描かれることを期待し、それがどうなるかを予想しながら見ていたけど、最後まで何もなかった。
 悲しい。でも、妖怪と人間は一緒になれないことだってある。
 これはきっと、そういう話。


 ……ちょっと仕切り直して。
 さて、今回はオリジナルエピソード。メインの妖怪はすねこすりでした。
 すねこすりは水木先生が初期の頃から描いている妖怪ですが、原作版鬼太郎に登場したことは一度も……?
 いや、実はあるんです!
 登場したのは、マガジン連載時代の名作「妖怪大戦争」。深大寺から筏のある場所へ向かう妖怪達の足元が描かれているコマの中に、人魂のテンプラみたいなのが交じっていると思いますが、それがすねこすりです。
 ……え、見た目が違うって? うん、当時はまだデザインが固まっていなかったんですよ。
 ちなみにマガジン版「悪魔くん」では、毛むくじゃらの鳥みたいな怪物の姿で登場していますね。ぼたもちを美味しそうに食べる姿が可愛すぎました。
 今の猫っぽいすねこすりは、水木先生が妖怪画の仕事を本格的に手がけるようになってから、固まったデザインのようです。
 ちなみに、すねこすりが登場する他の漫画作品としては、平成版「妖怪大戦争」(特撮映画)のコミック版なんかもあります。

 一方アニメ版鬼太郎では、これまで第二期、第三期劇場版、第五期で登場。
 ただしメインゲストとしての登場は、第二期「怪自動車」のみ。
 ちなみに本来のすねこすりは、「道を歩いていると、獣のようなものが足元に擦り寄る感触があるが、見ても何もいない」という妖怪。つまり歩行を妨げる妖怪の一種です。
 この特徴をアレンジして、今回のエピソードでは、「人々の足に擦り寄って、少しずつ生気を吸って生きる」という特徴づけがなされました。
 しかし村の過疎化が進み、自分でも知らず知らずのうちに、一人の人間から膨大な量の生気を吸い続けてしまった結果……。

 いや、実はこれが濡れ衣で、本当はすねこすりは、母ちゃんに取り憑いていた妖怪・病虫から母ちゃんを守ってたんだ!
 だってほら、一生懸命虫を追いかけてたじゃん! あれが伏線でさ、今回のエピソードは「猫又の恋」を下敷きにした話だったんだよ!

 ……なんて展開にはなりませんでした。
 ラストで、すねこすりが消えていった森を静かに見つめ、去っていく鬼太郎。
 人間との交わりを頑なに拒んできた幽霊族の少年は、いったい何を思うのか――。


 ……と感傷に浸っていたら、次回は何と「幽霊電車」!
 これは楽しみ! 五期越えのガチホラーを期待しています!

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