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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第78話『六黒村の魍魎』 感想

 今回の原作は、60年代マガジン版のエピソード、「モウリョウ」……と思わせておいて、実は――。
 はい、「死人つき 妖怪魍魎の巻」の方でした!

 いや、厳密に言えば両作品のミックスですね。
 事件の元凶として登場した魍魎は、キャラデザからも分かるとおり、間違いなくマガジン版のモウリョウ。しかしその魍魎が光を嫌い夜にしか行動しない点や、美女の死体が呼び寄せる異形の群れ、八角円、和尚――などなど、至るところに「死人つき」の要素が散りばめられていて、今回のエピソードが「モウリョウ」よりも「死人つき」に比重が置かれていたことが窺えます。
 まあ、どっちも魍魎が登場するエピソードには違いありませんからね。混ぜたくなる気持ちは分かります(笑)。
 実際、ひょっとしたら「死人つき」の要素もサービス的に入るんじゃないかなぁ……と、視聴前から期待していたのも確かです。でも蓋を開けてみたら、むしろ「モウリョウ」の方がサービス的な比率だったという(笑)。

 ちなみに「死人つき 妖怪魍魎の巻」というのは、鬼太郎シリーズではなく、読み切りの短編作品(厳密には前後編)ですね。
 迷信を信じない若い僧が、魍魎に取り憑かれた女の死体に夜ごと襲われるという恐怖譚。このベースになっているのは貸本時代の作品「異形の者」ですが、これはロシアの怪奇小説『ヴィイ』を翻案したものとして知られています。

 で、この「死人つき 妖怪魍魎の巻」がアニメ版鬼太郎で初めて使用されたのが、例によって第二期。
 その後第五期で再び映像化され、そして今回の第六期が三度目――ということになります。
 ただ最初に触れたとおり、鬼太郎作品にはタイトルもずばり「モウリョウ」というエピソードが存在しており、こちらも頻繁に映像化されているため、アニメ鬼太郎史におけるモウリョウというキャラクターは、結構ややこしいんですよね。
 ざっくりまとめると――。

 第一期……「モウリョウ」
 第二期……「死人つき」
 第三期……「モウリョウ」
 第四期……「モウリョウ」
 第五期……「死人つき」
 第六期……「モウリョウ」+「死人つき」

 こんな感じで、五期まではシーズンごとに使われている原作が違っており、モウリョウの設定も概ねそれぞれの原作に準じています。むしろ、同じシーズン内で別設定の同名妖怪が登場してしまうのを避けるための措置だったのかもしれません。
 もっとも、第一期と第二期は地続きのシリーズなので、モウリョウの出てくるエピソードが二つ存在するとも言えます。ただ、第二期のモウリョウの外見は、第一期のマガジン版と区別するためか、牛頭鬼のようなオリジナルのデザインが用いられていました。

 ちなみにデザインと言えば、マガジン版モウリョウのデザインは、鳥山石燕の描いた「比々」がベースになっています。
 比々は「狒々」として、すでに第六期で登場済みですね。狒々と魍魎、両者の姿を見比べてみると、どことなく似ていることがお分かりになるかと思います。
 一方、石燕の描いた「魍魎」は、鬼太郎作品では「妖怪関ヶ原」に登場する妖怪・邪魅のデザインのベースになっています。今回のアイキャッチで鬼太郎と絡んでいる魍魎は、実は魍魎ではなく、邪魅を描いたものです。
 こちらもざっくりまとめると――。

 「モウリョウ」に登場するモウリョウ……ベースは比々
 「妖怪関ヶ原」に登場する邪魅……ベースは魍魎 ←今回のアイキャッチ2
 水木妖怪図鑑の「魍魎」……ベースは魍魎 ←今回のアイキャッチ1
 水木妖怪図鑑の「邪魅」……ベースは邪魅
 水木妖怪図鑑の「狒々」……ベースは比々 ←55話に登場

 こんな具合です。なかなかややこしいですね。
 以上、知らなくてもどうでもいい豆知識でした(笑)。


 でまあ、ここからようやく感想です。
 全体としては、ホラー、ミステリー、ラブストーリーと、いくつもの要素が混ぜ合わさっていながら、きれいにまとまった話になっていたと思います。
 もっとも、過去のモウリョウに比べると、ややマイルドだったかな。
 モウリョウのエピソードと言えば、個人的には小学生時代にレンタルで見た第一期がトラウマで、その後大人になって「もう平気かな」と思って再視聴したらやっぱり怖かったっていう思い出があるんですが、今回の久能青年が死者に執拗に付きまとわれる前半は、それほどの強烈さは覚えませんでした。
 動く死体の描写で言えば第五期もなかなか強烈でしたが、今回は死体というよりも幽霊のように演出されていたので、結果的に生々しさ(文字どおり)が薄れたのが原因かな……と思います。
 しかし終盤、すでに魍魎が抜け出した後の死体が独りでに動いてストロボを焚くところは、なかなかにくい演出でしたね。なんか「怪奇大作戦」の「散歩する首」を思い出しました。
 ……まあ、死してなお、自分を死に追いやった久能を慕い続けていた彼女は、だいぶ病んでいたように思います。はい。

 他に小ネタ的な部分としては、鬼太郎が連れてきた火の妖怪三人組が要注目。
 つるべ火、化け火、姥が火ですね。これに天火と海月の火の玉が加わると、第三期でたまに出てきた「火の妖怪五人衆」と同じメンバーになります。
 ちなみに原作版の「モウリョウ」に登場したのはつるべ火のみ。今回そこに化け火と姥が火が加わったのは、もしかしたら上記の五人衆を意識してのことなのかもしれません。

 小ネタと言えば、後半で登場する幽霊の集団は、「死人つき」の魍魎の群れを再現したものですね。
 原作では『ヴィイ』に倣って異形の妖怪の群れとして描写されていましたが、今回はあくまで幽霊。なので、八角円の中を見通す力を持った妖怪・土精は登場せず。
 第二期と第五期ではきちんと出ていたキャラだったので、今回の欠席は少し残念でした。まあ、出たら出たで不自然になってしまうので、致し方なしですが。

 そして元凶である魍魎さん。
 例によって普通に指鉄砲で倒されましたが、原作では「宿った死体を完全に焼かれない限り倒されない」という、厄介な特性を持っていました。
 この「完全に」というのがポイントですね。死体の一部が別の場所にあると、モウリョウは生き続けます。
 ……この設定、結構ホラーとして面白く使える要素だと思うんですが、アニメではなかなか採用されませんね。やはり放送コードの問題かしら。
 なんか臓器移植ネタとかと絡めたら楽しそう。 ←楽しむな

 というわけで、「モウリョウ」と「死人つき」の合体エピソード。
 マイルド感はあったものの、なかなか楽しく視聴いたしました。


 さて次回は、こうもり猫! 「妖怪大統領」ですね。
 まあ、ハロウィン大爆発とか言ってるので、ひょっとしたらストーリー自体はだいぶ違うものになるかもしれません。
 ではまた!

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ジャンル : アニメ・コミック

tag : ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる 妖怪 アニメ

ゲゲゲの鬼太郎第6期・第77話『人間消失!猫仙人の復讐』 感想

 今回の原作は「猫仙人」。マガジン版初期のエピソードですね。
 この話は貸本時代の複数の作品がベースになっていて、その一例が「プラスチックマン」というSFもの。「猫仙人」の中で鬼太郎と猫仙人が自分の肉体を次々と変化させるシーンは、この「プラスチックマン」や、その別バージョンとも言える「プラスチックボーイ」が下敷きになっています。
 また貸本版「墓場鬼太郎」シリーズより、「おかしな奴」というエピソードも、「猫仙人」のベースになっていることで知られています。
 「おかしな奴」はマガジン版で「陰摩羅鬼」としてリライトされていますが、「おかしな奴」で事件の黒幕になっているのは、陰摩羅鬼ならぬ「仙人」というキャラクター。自分の肉体から魂を切り離し、死体に憑依して生き永らえていた――というこの仙人の設定は、まさに猫仙人に受け継がれています(猫仙人の場合、死体ではなく猫に憑依していました)。
 原作で陰摩羅鬼と猫仙人が、鬼太郎の「たましい金しばりの術」というまったく同じ方法で倒されているのは、このためですね。

 そんな猫仙人ですが、少なくとも原作では、猫の妖怪というよりは、あくまで猫を操る妖怪(仙人)。これが猫妖怪として人間に牙を剥いたのは、アニメ版第四期と、今回の第六期バージョンのみです。
 第四期は作風の違いもあってマイルドでしたが、今回の猫仙人は(ストーリーも含めて)結構ハードでしたね。
 現実に猫が受けている生々しい虐待や、ペット業界のリアルな闇に触れたのはもちろんのこと、さらわれてきた人間も、生きたまま腐ったり食われたり……と、相当放送コードギリギリの(笑)目に遭っていました。
 そんな中で葛藤を抱えながらも猫仙人を倒したねこ姉さん。今回はまさに、彼女が主人公の回だったと言えます。

 過去に猫娘が猫絡みの件で人間に怒りを向けた例としては、第二期の「猫又」(原作は「猫又の恋」という、鬼太郎シリーズではない作品)が思い浮かびます。
 ただ今回の第六期版「猫仙人」に関しては、ねこ娘が過去作より強くなっている分――言い換えれば、人間を簡単に殺す力を身に着けている分、心無い人間達を前にした時の殺意と苦痛もひとしおだったのではないでしょうか。
 第六期は人間と妖怪の対立が頻繁に描かれており、おそらくこのぬらりひょん編でも大きなテーマになることは間違いないでしょう。その中でも今回の猫を巡る争いは、ねこ娘にとってピンポイントで刺さるものだった、と言えそうです。

 そして着々と妖怪達を味方につけていくぬらりひょん。彼が妖怪達の総大将になっていく過程を描写したのは、ひょっとしたら第六期が初かもしれません。
 あと、朱の盆の花クラッシュがいい味出していました。ひでぇやつだ(笑)。

 一方で不満点は、「猫仙人」の持ち味である原作ラストの展開がカットされてしまったことですね。
 これは第四期でも同様でしたが、やはり「倒したかと思いきや……」というあのシーンはあってほしかったです。

 というわけで――。
 第六期ならではのヘビーな味付けが施された「猫仙人」。楽しく視聴……と言うにはだいぶ胸糞展開だったのですが(笑)、姿勢を正して見られる内容ではありました。
 今後ぬらりひょんが出るエピソードはずっとこんな感じになるのかな。まあ、毎週こうだと疲れるので、たまにぐらいがありがたいです。はい。


 さて次回は、「モウリョウ」ですね。
 第一期の「モウリョウ」は今見ても怖いです。今回もガチホラー期待してます!
 ではまた!

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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第76話『ぬらりひょんの野望』 感想

 ついに始まりました。ぬらりひょん編。
 これが最終章になる――という憂いはあるものの、まずは新たな展開を歓迎したいと思います。

 さて、ぬらりひょんと言えば、歴代アニメ版鬼太郎において、悪妖怪の親玉として名を馳せてきました。
 今期もその伝統に則り、ついに最終章で姿を現したわけですが――。
 ここでまずは、歴代のぬらりひょんを振り返ってみましょう。

 始めは原作から。まず少年マガジン版にて「妖怪ぬらりひょん」というエピソードで、蛇骨婆とともに登場します。
 人間社会に紛れて暮らしながら、爆発事件などの悪事を起こして楽しんでいた、悪質な妖怪でした。しかしここではあくまで一話きりのゲストキャラであり、それ以上でも以下でもありません。
 続いては、異色作「野球狂の巻」。ここでぬらりひょんは、妖怪達が集う墓の下高校の校長という役回りで登場します。
 人間社会を乗っ取るという悪事を密かに目論んでいたため、一応はボスキャラと言えるのかもしれません。……作品自体はコメディでしたけどね。
 続いて――正史ではありませんが、コミックボンボンで連載された、水木プロ版ゲゲゲの鬼太郎。いわゆる「最新版ゲゲゲの鬼太郎」にもぬらりひょんが登場します。こちらはアニメ第三期との連動企画ということもあり、ぬらりひょんは押しも押されもせぬ大ボスという扱いでした。
 そして再び正史に戻り、「国盗り物語」シリーズ。ここでのぬらりひょんは、アニメ版を意識してか、日本妖怪の親玉という役回りで登場し、鬼太郎と共闘しました。また同シリーズ内では、ついに朱の盆も(ぬらりひょんとはまったく関係ない役回りで)原作への登場を果たしています。

 で、続いてアニメ版ですね。
 まずは第一期。原作エピソード「妖怪ぬらりひょん」の映像化に伴い、蛇骨婆ともども登場しました。
 もっとも当時は内容が原作準拠ということもあり、ぬらりひょんはあくまで一話きりのゲスト扱い。悪の親玉として君臨することはありませんでした。
 また、子分の朱の盆も原作には登場しないため、第一期では存在しません。

 続いて第三期……と行きたいところですが、実はその前に重要な映像作品があります。
 それは何かと言うと、月曜ドラマランドの実写版ゲゲゲの鬼太郎ですね。ぬらりひょんが悪の親玉として鬼太郎作品に登場したのは、これが初となります。
 さらに後続のオリジナルビデオ作品「妖怪奇伝ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム」は、第三期放映中の販売ということもあり、ぬらりひょんと同時に朱の盆も登場しました。
 ちなみに蛇骨婆は一切登場しませんでした。

 で、第三期。アニメ版でついにぬらりひょんがボスの座を得たのが、このシーズンです。
 子分は朱の盆。こちらは前述のとおり原作には未登場のキャラだったため、妖怪図鑑からの起用と思われます。
 一方原作で登場していた蛇骨婆は、ぬらりひょんが初登場した第四話で共演して以降、地獄編まで出番なし。その地獄編でも、どちらかと言えば第四話とは関係ないパラレル的な存在として描写されていたため、ぬらりひょんとの共演は最初の一度きりで終わったと言っていいでしょう(厳密には劇場版にも登場していますが、そちらは原作「朧車」に準拠した起用であり、「妖怪ぬらりひょん」に登場した蛇骨婆とは別物でした)。
 ……ともあれこの第三期で、ぬらりひょんは鬼太郎の宿敵、悪妖怪の総大将として大きく認知されました。
 一方で強烈な印象を残したのが、やはり朱の盆でしょう。当初はぬらりひょんの子分という立ち位置でしかなかった彼が、最終的に選んだその結末は、最終回を見た視聴者の心に深く刻まれたものと思います。

 で、続いて第四期。ぬらりひょんは再び朱の盆を引き連れて、鬼太郎の宿敵として姿を現しました。
 もっとも第三期に比べると、「総大将」という要素はほぼありません。あくまで、時々事件に絡んでくる悪党止まりですね。
 そのぬらりひょんですが、実はその結末と呼べるエピソードが三つ存在します。一つ目は「妖怪ぬらりひょん」を原作とした「ぬらりひょんと蛇骨婆」。ここでぬらりひょんは朱の盆ともども、鬼太郎によって地の底に封印されてしまいます(個人的には第四期屈指のお気に入りエピソードなので、ぬらりひょんはこれ以上出なくてもよかった……と思っています)。しかしその後、シレッと復活しました(笑)。
 二つ目は、「妖怪王ぬらりひょん」編。西洋妖怪すら配下に置き、文字どおり大ボスとして生まれ変わったぬらりひょんは、鬼太郎達と死闘を繰り広げ、ついにとどめを刺されました。製作スタッフによれば、これがぬらりひょんの最期になるはずだったのですが……後のエピソードで脚本を執筆することになった京極さんが、ぬらりひょん死亡の件を知らされずに彼を作中に登場させたため、またまた復活してしまうことに。
 で、その行く末が三つ目の結末。「鬼太郎対3匹の刺客!」です。紆余曲折の末、誰からも相手にされなくなったぬらりひょんと朱の盆は、相変わらず鬼太郎を狙っては、間抜けな敗北を味わうのでした――という終わり方。ある意味第四期らしい、牧歌的な(?)決着になったなぁ、と思います。
 ちなみに四期の朱の盆は、三期と違ってどこまでも従順で、どこまでも間抜け。なかなか愛すべきキャラでした。

 お次は第五期。ここで登場したぬらりひょんは、キャストに第三期と同じ青野武さんを起用し、再び日本悪党妖怪のボスとして君臨することになりました。
 子分は朱の盆に加えて、蛇骨婆がついにレギュラー化。さらに旧鼠、蟹坊主、かまいたち――。果ては妖怪城すら支配下に置き、着々と力を蓄えていきます。
 バックベアード率いる西洋妖怪軍団や、チー率いる中国妖怪ともライバル関係を築くなど、なかなかワクワクする展開でした……が、あいにくシリーズそのものが打ち切られてしまったため、その結末を見届けることは叶いませんでした。

 また、この第五期と並行して封切りされた実写映画版。その第二作目「千年呪い歌」で、ぬらりひょんは事件の黒幕として、蛇骨婆ともども登場しました。
 演じられたのは緒形拳さんでした。

 この他、ゲームなどでもぬらりひょんがボスキャラとして登場したケースはありますが、割愛。
 ちなみに、どうしてぬらりひょんが様々な作品で妖怪のボスとして扱われているのかというと、水木先生の妖怪図鑑の解説文に、「妖怪の総大将」と書かれているからなんですね。ただしこの解説は、藤澤衛彦の『妖怪画談全集・日本編 上』においてぬらりひょんのページに添えられた「物怪の親玉」という一節が元ネタになっています。
 で、その藤澤氏の文章が、おそらく鳥山石燕の絵から連想したイメージのみで書かれているため、実際には「ぬらりひょんが妖怪の親玉である」という伝承は存在しないだろう――というのが定説です。
 そもそもぬらりひょんがどんな妖怪なのかというのは、はっきりしません。江戸時代の妖怪画で頻繁に見られるものの、ほぼそれだけ。「人の家に上がり込む」という特徴も、上記の『妖怪画談全集』を参考にした水木先生の本を経て広まった後付けのものですし、結局のところぬらりひょんの実態というのは謎に包まれたままだったりします(ただし同名の海坊主の伝承が西日本にあります。よく知られた後頭部のでかい老爺姿のぬらりひょんとの関係は不明ですが)。

 とまあ、そんなぬらりひょんの長い薀蓄を経た上で――。


 今回の第六期版ぬらりひょん。政治家に干渉して土転びの森を開発させ、人間と妖怪との間に軋轢を生む。さらにその開発を自ら中止させることで、土転びを味方につける――という、知略に長けたうごめき方を披露しました。
 原作同様の爆発ネタも入れつつ、この黒幕感が嬉しいですね。
 ちなみにその目的は、妖怪の復権。おそらく今後ぬらりひょんは、妖怪と人間との間に争いを次々と生み、その中で妖怪達を味方につけ、勢力を拡大していくのでは――と推察できます。
 第六期のテーマが「異なる者同士の相互理解」であり、これまでまな、名無し、アニエス、石動といった面々を通してそれが描かれてきたところから察するに、ぬらりひょんはこの相互理解を脅かす存在として、最終章に暗躍するのでしょう。
 なおキャラクターデザインについては、妖怪画のバージョンにかなり寄せてきていますね。おかげで見た目がくどい(笑)。まあそれはともかく。

 一方朱の盆については、今のところ、ぬらりひょんの子分といういつもどおりのポジションですね。
 ただ、公式サイトによれば戦闘能力は高いとのこと。もしも今までにない武闘派の朱の盆になったら、それはそれで面白いかもしれません。今後に期待したいところです。

 ……と、ずっとぬらりひょんについて語ってきましたが、一応今回の原作は「妖怪ぬらりひょん」ではなく「土転び」。
 なので、そちらの方にもきちんと触れておきましょう。

 「土転び」は、80年代マガジン版のエピソード。過去に何度もアニメ化された60年代マガジン版「土ころび」とはまったく別の作品です。したがって「石妖」や「麻桶毛」同様、映像化は今回が初となります。
 そもそも土転びのデザインが、60年代版とは違いますからね。ゾウの鼻みたいなのは付いていません。
 で、そんな80年代版の土転びは、人間の森林開発に怒って暴れ、鬼太郎にこらしめられ和解するという役回りでした。今回のアニメ版でもその部分は踏襲され、戦闘シーンなども概ね原作をなぞる形で展開。もっともそこにぬらりひょんが介入したため、ストーリーの結末は大きく変わることになりました。
 もしかしたら今後、土転びがぬらりひょんの仲間として再登場することもあるかもしれませんね。

 そしてラストは、鬼太郎とぬらりひょんの、わずかな邂逅――。これからの戦いを予感させる幕引きとなりました。
 果たしてこれからどうなっていくのか。名無し編以来の不穏さが漂っていますが、最後まで見守りたいと思います。


 さて次回は、「猫仙人」!
 原作初期の定番エピソードは、やはり楽しみです。そういえば「夜叉」とかまだやってないんだよなぁ。
 ではまた!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル : アニメ・コミック

tag : ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる 妖怪 アニメ

要するにこういうことだよね

「これから俺はお前を侮辱する。そのための活動資金をよこせ」
「やだ」
「何だと! 表現の自由の侵害だ!」

意味が分からないよトリエンナーレ。

テーマ : 気になったニュース
ジャンル : ニュース

ゲゲゲの鬼太郎第6期・第75話『九尾の狐』 感想

 今回は地獄の四将編、そのクライマックス!
 ……なのですが、むしろそれよりもでかいニュースが入ってしまいましたね。
 何と次回から、「最終章ぬらりひょん編」!

 最終章!
 最終章……!
 そうか……。

 映像ソフトの販売予定から察するに、残り2クール、ということでしょうね。
 二年間――と言えば、実は過去のシーズンもほぼそんな感じだったわけですが、今期のようにいざこうやって毎週感想を書いていると、二年分のエピソードって案外少ないんだなぁ、と感じてしまいます。
 五期のような打ち切りエンドでない分、まだまともな決着が望めるとは言え……。うーむ、残念。

 その一方で、わくわくできそうな話題もありました。
 ゲゲゲ忌での上映会です。今年もやってくれるんですね。しかも「悪魔くん」まで!
 うーん、行きたい。でも行ける回数は限られているし、できれば上映内容も早く知りたい。


 というダブルニュースに追いやられて、個人的にはちょっと陰に行ってしまった「九尾の狐」なのですが(笑)。
 いやぁ、詰まってましたね。ちょっと詰まりすぎて、VS玉藻前の戦いがあっさり終わってしまった感もなくはないのですが。
 アニエスとアデルの本格的な再登場。伊吹丸と石動の融合。ねずみ男の雄姿。いろいろ見所がありました。

 一方で、鬼太郎がみんなの魂の力を得て九尾の狐を倒すところなどは、燃えるポイントではあるのですが……。
 石動戦の時点からそれをやってしまっているので、最後の最後で「ここぞ!」という感じがしなかったのが、ちょっと残念でした。
 派手で見応えはあったんですけどね。

 そして石動との決着。
 いわゆる和解ではなく、本気で戦った果ての決着。鬼太郎にしてみれば、仲間を殺されたのだから、当然と言えば当然でしょう。
 ただし石動は、自分のおこないを肯定している一方、心のどこかで否定してもいる。「人間と妖怪は敵同士である」という自身の結論を覆すことに葛藤を抱いている。彼はこれから伊吹丸とともに、その葛藤を乗り越えていくのだと思います。
 それは、鬼太郎が「妖怪城」のエピソードで、まなと友達になる形で乗り越えようとしたものと同質――なのかもしれません。

 ともあれ、地獄の四将編。
 半年ということで、意外と駆け足気味になりましたが、伝説上の名だたる妖怪達(黒坊主さんはともかく)が次々と登場するワクワク感は、やはり良かったです。
 石動は……まあ、中二病的なアレですわな(笑)。
 なんか第三期の地獄童子さんを思い出しました。良くも悪くもと言った感じですが。


 さて――次回から最終章ですね。
 とりあえず一発目のエピソードは、新編版の方の「土転び」になる模様。
 楽しみに待ちたい……と言いたいものの、やはり最終章という単語に複雑な気持ちを抱きつつ。
 ではまた!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
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