怪物映画レビュー 『グランド・クロス シード・オブ・ディストラクション』

原題:THE TERROR BENEATH / SEEDS OF DESTRUCTION
2011年・アメリカ/カナダ

 太古の遺跡より発掘された、「エデンの園」のタネ――。汚染を浄化し、緑に変える力を持つそのタネは、しかし現代の汚染されきった地球では、到底制御できない代物だった。
 タネの危険性に気付いた政府は、極秘にタネの研究を続けるマッドサイエンティストの助手を買収し、タネを買い取ろうとする。だが、その取り引きの最中にトラブルが発生。汚染物質に満ちた鉱山にタネが落ち、急激な勢いで成長し始めた。
 巨大な根を無限に伸ばし、ネバダ州一帯を蹂躙していく「エデンの園」。アメリカはおろか、全世界が滅亡の危機に晒される中、政府のエージェントと女性植物学者の二人は、根を枯らす方法を求めて、マッドサイエンティストの研究施設に乗り込む。
 果たして世界は救われるのか――。


 巨大な根っこがウネウネと蠢きながら大暴れする、植物系モンスタームービー。
 ……と言いつつ、都市破壊シーンなんてほとんどなくて、せいぜいアスファルトを割って車をひっくり返すぐらいなんですけどね。どうせやるにしたって、実景に根と煙とヒビを合成するだけなんだから、もっとはっちゃけても良かったでしょうにねぇ。
 ただ、戦闘機を叩き落とす辺りのシーンは、巨大感の演出が抜群で、この手の低予算映画としては一見の価値ありだったと思います。

 一方でストーリーの方は、準主役の若いカップルが、政府と助手の取り引き現場を無駄にうろついているところからスタート。

カップル「やべ、不法投棄の証拠押さえようと思って隠れてたら、怪しいやつらが現れて、変な取り引き始めちゃったよ。面白そうだから撮影しとこうぜ。……あ、見つかった!」
政府「何だあの怪しげな二人は! 俺を罠にかけようとして、潜ませてやがったな?」
助手「いや、俺知らないし。あ、待って撃たないで! タネが! タネがーっ!」

 はい、これがすべての始まりです。
 いやもう、どう大目に見てもこのカップルが元凶なんですが、この後二人は敵地に潜入したり、主人公を重要地点に案内したり、瀕死の味方を助けたりと大活躍。少しは反省してください。

 でもってヒロインの女性植物学者も、ちょっとアレと言いますか。
 立場上、始めは「タネを滅ぼしたくない」という考えだったものの、事態を重く見て「やはり滅ぼすべきだ」に転向。そして、タネを守ろうとするマッドサイエンティストの爺様の「抗体でタネを制御すればいいんだ!」という意見さえ否定して、これで無事滅ぼす方向に話が落ち着くかと思いきや……。
 事件解決後、遺伝子操作で無害化したタネを土に撒いて、すげー早さで広がっていく緑を、満面の笑みで見守るヒロイン
 いや、これってパニック映画的には、思いっきり惨劇フラグのはずなんですが。「我々は科学の力で、コレを完璧に制御できるはずだった……」とか何とか、後で後悔するパターンを山ほど見てきたわけですが。
 て言うか、明らかに生態系メチャクチャになってます。なのに爽やか。
 そうか、これが主人公補正か……。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : モンスター 映画

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