怪物映画レビュー 『HYDRA ヒドラ』

原題:HYDRA
2008年・アメリカ

 誘拐され貨物船で運ばれる四人の囚人。同乗するのは、彼らに愛する者を奪われた四人の富豪。そして、この「ツアー」を主催したオーナーと、彼に雇われた船長。すべては「ハンティング・ゲーム」という名の復讐と快楽のため、一行はひと気のない無人島を目指していた。
 だが、主催者側の中にも軋轢があった。船長がオーナーに無断で、個人的に恨みを抱いている元レンジャー部隊の兵士を、囚人の中に紛れ込ませていたのだ。このゲームの獲物に仕立て、抹殺するためである。
 無人島に放たれた囚人達。そんな中でリーダーとなった元兵士の男は、その経験を生かして島の各地に罠を張り、迫り来るハンターに反撃を開始する。
 しかし、彼らはまだ知らなかった。この島に、失われた古代ギリシャの神殿と、恐るべき古の怪物が潜んでいることを……。


 えー、タイトルどおり、頭のいっぱいある大蛇、ヒドラが出てくる映画です。しかもストーリー展開などどこ吹く風で、割と空気を読まずに出まくります。
 だいたい死のハンティングゲームをやっている最中に、いきなり一匹だけファンタジー全開ですからね。で、これを倒すには神の力を宿した剣が必要だってことで、元レンジャーが剣を手に入れるために、神殿で試練を受けたりするわけですよ。実に変てこな噛み合わせです。
 とは言え、全体的には、ほぼきちんとモンスターパニックの流れを維持していたのが好印象。現代を舞台に幻獣を扱ったパニック映画は、『サラマンダー』以降そこそこ目立つようになりましたが、ファンタジーやホラー要素の濃いものがほとんどで、なかなか「これぞモンスターパニック!」と思えるものが少なかったのです。
 そんな中で、コレですからね。デスゲームに無駄に乱入してくるヒドラ。最高じゃないですか。

 しかもこのヒドラ、ドラゴンではなく、きちんと蛇です。ここで角や背びれのような無駄な装飾を入れなかったのは、ギリシャ神話モンスターファンの私としては、かなり高ポイント。まあ、顔の造形やCGの溶け込み具合なんかは、お世辞にも素晴らしいとは言えないのですが、逆光の処理や首一本一本の動きに、かなり頑張った様子が覗えて、微笑ましい限り。
 何より、このヒドラが複数の頭で人間に食らい付き、バラバラに引き裂く様は、「あー、ヒドラが人間を襲ったらこうなるんだろうなぁ」という妙な説得力がありました。
 良作だと思います。マジで。

テーマ : B級映画
ジャンル : 映画

tag : 映画 モンスター

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