怪物映画レビュー 『恐怖のモンスターパニック 吸血巨大ヒル襲来!』

原題:ATACK OF THE GIANT LEECHES
2008年・アメリカ

 工業団地による汚染が原因で、湿地帯に湧いた巨大ヒルの群れ。密猟によって餌となる動物達が消えた今、やつらはついに人間を襲い始めた!

 というわけで調べてみたところ、あの『吸血怪獣ヒルゴンの猛襲』(59)のリメイク作品だそうです。私はあいにく、本家は未見なのですが、本に載っている『ヒルゴン』のストーリー紹介を見てみると、確かに共通点がきちんとあるようですね。
 まあ、それはともかく本編です。なぜか音楽が単調かつ古臭かったり(リメイクの一環?)、テープが異様に劣化してたりするのですが、その辺のアラはストーリーでカバーですよ。
 で、以下ストーリー。ネタバレ全開ですのでご注意ください。


 まず冒頭に出てくるのは、自然保護区の湿地帯で密漁中のお爺さん。動物が一匹もいないことに首を傾げていると、ちょうどキャンプ中のビキニ女子大生三人組を発見。草むらから覗きながら、
「まとめて相手してやる」
 などと、ジジイてめー何やらかす気だ的なことを口走っているうちに、ぼちぼち巨大ヒル改めゴム製のでっかい塊が登場。ジジイの股間目がけて襲いかかってきます。
 命からがら逃げたジジイ。さっそく町のみんなにこのことを知らせますが、当然誰も聞く耳持たず。そんな中、湿地帯の茂みで男の死体が見つかり、自然保護官の主人公が調査に乗り出すことになりました。
 協力者は恋人であるヒロインと、その父親のドクター。一方町の保安官は、かつてヒロインと付き合っていた過去がある上に、自分の管轄だった湿地帯を主人公に乗っ取られた(自然保護官ですからね)のが面白くないため、まったく手を貸してくれません。
 物語は、この主人公とヒロイン、保安官の三角関係を主軸に進んでいくことになります。男の嫉妬は見苦しいとか、女を束縛するなとか、でも何だかんだ言って愛してるとか、ぶっちゃけどうでもいい話が延々と垂れ流されるわけです。だいたい、ロマンスとかもないです。なんか三人でギャーギャー罵り合っているだけですから。
 しかも保安官がどう見ても太ったヒゲオヤジなので、見苦しさ倍増。まあ、そんなことよりヒルですよ、ヒル。

 そう、ヒルによって新たな犠牲者が出てしまいます。不倫していた女と、その愛人です。二人は水の中に連れ去られ、行方不明に。しかし唯一の目撃者である女の夫は、「二人を殺したんだろう」と疑われる羽目になり、それを苦にしてか、重要な証言を主人公サイドに伝えることもなく、唐突に独房で自殺してしまいます。
 いや、いくら何でも早まりすぎだろと思うのですが、どうやらこの辺は『ヒルゴン』を踏襲してるらしい。さすがリメイク。
 加えて、町民で結成された捜索隊の中から、さらに二人がヒルの餌食に。これまたキャンプ中のビキニ女子大生三人組を見つけて、やる気満々でゴムボートで接近中に襲われ、そのまま行方不明になってしまいます。
 つーかこの女子大生、冒頭から何日も経ってるのに、いつまでキャンプしてんだよ。近くで死体が見つかってんだから、とっとと帰れよ。だいたいキャンプしたいほどきれいな水場じゃないだろ。
 ……とまあ、そんなささやかなツッコミはともかく。
 捜査は難航し、「こうなったら水の中をさらうしかない」という段階まで来ました。が、それは環境破壊にも繋がりかねないため、急に保護官の使命に燃え出した主人公が断固拒否。空気読め。

 しかし悠長なことも言ってられず、ドクターに説得されて、主人公もようやく動き出しました。ただ、普通に探したところで手掛かりは見つからないため、ここで発想を逆転。ごく規模の小さい爆発を水中で起こして、ヒルを誘き寄せようと考えます。
 どう見積もっても自然に悪影響な気がしますが、ドクターは「(爆弾を)少し改良した。ダイナマイト並みだ」などと、実に得意げ。
 さっそく主人公と二人でボートに乗り、そこら辺にボンボン投下。ダイナマイト並みの割には、結構近くに投げ入れてます。命知らずです。
 と、ここでヒルの代わりに出てきたのが、行方不明になっていた捜索隊の一人。盛大に口から水を吹き、首を横に振って、いかにも「潜水終了!」とでも言わんばかりに、ボートに掴みかかってきましたが……。

ドクター「戻って彼の遺体を調べよう」

 死んでんのかよ!

 一方、例の女子大生達も不倫男の死体を見つけ、ようやく事件に関与。長いキャンプでしたな。お疲れ。

 そしてドクターが死体を詳しく調べた結果、犠牲者は少し前まで生きていたことが判明します。
 どうやらヒルは、捕まえた獲物を巣に持ち帰り、生かしたまま少しずつ血を吸っている模様。ということは、いまだ発見されてない不倫女の方は、まだ生きている可能性が。
 一刻も早く巣を見つけなければと、主人公達はドクターの提言に従って、餌を使ってヒルをおびき寄せることにします。発泡スチロールの箱に血と臓物を入れ、そこに探知機を仕掛けて、巣に持ち帰らせようという作戦です。

 一方その頃、ヒルの巣に囚われた不倫女は、吸いついてきたヒルを棒で突き殺して、自力で脱出を図っていたわけですが……。そんな事とはつゆ知らず、ボートで水上に出た主人公とヒロイン。さっそく箱を浮かべていると、岸で保安官と駄弁っていたドクターが、急に明るい顔になり。
「……そう言うことか。巣の場所が分かった」
 何だかよく分かりませんが、とりあえずこの人には分かったようです。
 そして主人公達に戻るように呼びかけるも、時すでに遅し。餌に誘われた巨大ヒルがボートに迫っています。さあ、主人公とヒロインの大ピンチです。
 ここでドクター、おもむろに自分の手の平を歯で擦る! と、なんか知らんが大量出血! どうやら噛み切ったことを表した演出だった模様。おかげで血がダラダラと水に流れ落ち、ボートに向かっていたヒルも、移動先を岸辺に変えます。
 これはなかなかの機転。なるほど、ここで迫ってきたヒルを退治し、主人公を助けた上で、みんなで巣へ乗り込む展開になるのだろうな――と思いきや。ドクターの手には、例のダイナマイト並みの爆薬が。
 早まるなと叫ぶ保安官に向かって、ドクターは凄くステキな笑顔を残し――。

 ドクター の だいばくはつ!

 かくしてドクターの尊い犠牲により助かった主人公。だがそこへ、もう一匹のヒルが襲いかかる! すぐさま保安官が銃を突きつけるも、それを主人公は「俺にやらせろ」とばかりに手で制し、ヒルに向かって怒りの一撃!

 ……木の枝で突き殺しました。

 ドクター、あんた本当に自爆する必要あったんですか? まあ、死んじゃったものは仕方ないけど、せめて巣の在処ぐらいは教えときなさいよ。
 かくなる上は、もう主人公の推理力で、巣の位置を特定するしかないわけですが。

保安官「ここを立ち入り禁止にしよう」
主人公「そうだな。人間が来なければ、やつらは飢え死ぬ」

 何その消極的解決策。

 いったい巣はどこなんだよ! という観客のツッコミなどどこ吹く風で、ここで場面転換。場所はどこかの道路。結局自力で逃げてきた不倫女が、ゾンビみたいにふらふらと歩いてきます。
 危うく車で轢きそうになる主人公。弾みでうつ伏せに倒れる女。だがその背中には、巨大なヒルが一匹、べったりと張り付いていた!

 いやぁ、ショッキングな映像で締まりましたね。はい、エンドロール。
 ええ、これで終わりですよ? 冗談抜きで。


 以上、ストーリーでした。
 感想? ないよ。

テーマ : B級映画
ジャンル : 映画

tag : 映画 モンスター

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