怪物映画レビュー 『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』

原題:MEGA SHARK VS. GIANT OCTOPUS
2009年・アメリカ

 低周波アクティブソナーの実験によって、太古の氷山が崩壊。中に閉じ込められていた巨大ザメと巨大タコが、現代に復活してしまう。二匹は世界各国で、船や海上施設を次々と襲撃。軍の攻撃もまったく通じない。
 そんな中、FBIに拉致されて、事態の解決に強制的に担ぎ出された元海洋研究者の女主人公は、恩師の老博士や日本人学者と協力して、サメとタコのフェロモンの開発に成功。これを使って二匹を別々の浅瀬に誘い込み、生け捕りにしようと計画するが、結局この巨大モンスターの猛攻を前に、作戦は失敗してしまう。
 そこで主人公は閃く。人類の力が通用しないのであれば、さらにそれよりも強大な力をぶつければいい、と。
 すなわち、二匹を誘導して出会わせ、戦わせるのだ。
 
 
 『フレディVSジェイソン』や『エイリアンVSプレデター』の影響からか、タイトルにVSを冠したモンスター映画がだいぶ増えました。これもその一つです。サメとタコという、海洋アニマルパニックの看板(すげー限定された看板……)同士が、文字どおりぶつかり合うわけです。
 しかも、アホみたいに巨大ですからね。特にサメ。もう、ジャンプしただけで飛行中の大型旅客機に噛みつけるぐらい巨大。鉄橋や原潜なんか、プリッツ感覚で齧ってます。
 そんなサメの相手になるタコの方も、やはりそれに見合うだけの大きさ。触手をいっぺんに振るえば、周囲の原子力潜水艦部隊が全滅します。どんな格闘超人だ、それ。
 ともあれこの二匹が、怪獣映画よろしく暴れ回ることになります。まあ、予算の都合上、実際に暴れるシーンは微々たるものなのですが、所々に出てくる無茶な襲撃映像は、ハッタリが効きすぎてて楽しい限り。まさにアニマルパニック映画の醍醐味。

 そしてシナリオの方も、プロットだけ見るなら、意外と秀逸です。
 サメを追うアメリカ側と、タコを追う日本側。二つのチームが合流することにより、初めて「敵は二匹いる」ということが判明。さらに、一度はバラバラにおこなわれていた殲滅作戦が、「二匹を対決させる」という新たな目的のために再度合流し、原子力潜水艦の大部隊とサメ&タコとの決死のチェイスに繋がっていく様は、どうしたって怪獣映画好きの心を揺さぶってくれます。
 その渦中で描かれる、アメリカ人の主人公と日本人の学者との遠距離恋愛模様も、分断から合流へと続く展開に上手く絡まって好印象。
 まあ、細部を見るなら、日本の拘置所に銃を構えた兵士がつっ立ってるとか、それと同じ格好のやつがFBIにもいるとか、民間人に協力を要請するために銃突きつけて拉致はねーだろとか。全体で見るなら、特撮部分が全面的にショボいとか、それ以前に映像の使い回し多すぎとか。その気になれば粗だらけというか、むしろ粗の方が多いわけですが。

 何でしょう。駄作として切り捨てるにはもったいない、「何か」があるという印象です。
 これで間違って予算があれば、もしかしたら傑作になってたかも……。

テーマ : B級映画
ジャンル : 映画

tag : 映画 モンスター

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