怪物映画レビュー 『シー・トレマーズ』

原題:AMPHIBIOUS 3D
2010年・オランダ/インドネシア

 未知の海洋生物を追っていた女性生物学者は、ある洋上の漁小屋で強制労働させられている幼い兄弟と知り合う。彼らを助けたいと願う彼女は、チャーターボートの船長とともに小屋へ向かうが、時すでに遅く、兄は漁師から殴られた怪我が元で命を失っていた。
 一方残された弟は、シャーマンの血を引く存在だった。彼が自らの腹をナイフで裂き、祈ると、海中から巨大なサソリの尻尾が現れ、傷口に触れてくる。それはここ最近、海で次々と人間を襲っている、問題の海洋生物のものだった――。
 地元の人間から「アンカラ・ムルカ」と呼ばれ恐れられるその怪物は、古代生物・ミクソプテルス(ウミサソリ)の生き残りだった。怪物は弟を守るように、次々と小屋の漁師達を血祭りに上げていく。しかしその行動の裏には、あるおぞましい真実が隠されていた……。


 男装少女キタコレ!

 いやぁ、弟さん、ずいぶん整った顔立ちだなと思ったら……。
 実はこの弟が女の子だったよって設定でした。まあ、実際に演じてらっしゃる役者さんの性別がどっちなのかは知らないですけど、もうこの際どっちでもいいですよ。ええ。
 で、彼女が性別を偽ってたのは、「男じゃないと(労働力として)買い取ってもらえないから」ってのと、「シャーマンの血を引く女は忌み嫌われるから」っていう理由があった模様。しかも最終的に、この「女」設定がオチにまで繋がっていくわけです。そういう意味じゃ一発ネタに留まらず、案外よく考えられている設定だと思うんですけど、正直なところ、そのオチ自体にかなり問題があると言いますか……。

 物語の中で漁師達は全滅。怪物も無事退治され、弟改め妹も救われて、めでたしめでたし……となるのが終盤までのこと。しかしラストに待ち受けていたのは、妹の腹にできた傷口から無数のサソリの子供が這い出してくるという「うわぁぁぁぁ」な光景と、それを薄ら笑いで受け入れる狂気の妹というショッキング映像。
 要するに、彼女が祈りを捧げておこなった儀式は、「腹の傷にサソリの卵を産み付けてもらう」というもので、それゆえサソリは彼女を(苗床として)守ろうとした、と……。
 まあ、筋は通るわけですが、完全にバッドエンド・ホラーとして作られているんですね、これ。
 ついモンスターパニックのノリでずっと見ていたら、最後の最後でこの仕打ち。べつにバッドエンド自体は慣れっこなのに、案外効いてしまいました。

 ちなみに怪物の方は、実在したウミサソリとはかなり異なる姿ながらも、「水棲のサソリ」というイメージから起こされた、なかなかの良デザインだったと思います。
 持ち上げた尻尾の先で、ヒレがコブラみたいにバッと広がるところなんか、結構いい感じでしたよ。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : モンスター 映画

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