歴代ゴジラシリーズの感想をサックリ語ってみる

 ようやく長い戦いに目途が立った感じです。でもまだ油断はできない。

 それはさて置き、間もなくハリウッド版『ゴジラ』が公開ですね。 
 個人的には本当に「待ちに待った」という感じで、もちろん前売りも買って待機中なわけです。でも地元の映画館のスケジュールを見たら、3D字幕or2D吹き替えのみって……。
 なんで2D字幕がないのさ! 一番需要あるっしょ!(たぶん)

 一方でゴジラ関係のイベントも盛んなようです。
 私はVSシリーズ世代なので、この空気が懐かしいです。当時はゴールデンで特番が組まれるぐらい、ゴジラで盛り上がってましたから。

 そんな懐かしさも踏まえつつ、ここで歴代ゴジラシリーズについて、軽く振り返ってみたいと思います。
 なおここに書かれていることは、あくまで私個人の意見・感想ですので、ご了承ください。


◆『ゴジラ』(1954)
 すべてはここから始まりました。
 第一作ゆえのテンプレ感こそありますが、足跡からトリロバイトとか、オキシジェン・デストロイヤーとか、もうすぐお父ちゃまのところに行くのよとか、いよいよ最後さようなら皆さんさようならとか……、ほんと名シーン・名台詞に彩られていて、繰り返し見れば見るほど、味わいを感じられる作品だと思います。
 もちろん古い邦画ですので、「渋い通好み」という印象もあるのですが、やはりゴジラシリーズを語るなら絶対見ておきたいと言っても過言ではない作品です。

◆『ゴジラの逆襲』
 名脇役怪獣・アンギラスのデビュー作……という以外に、いまいち見所がない気がするんです。好きな人、ごめんなさい。
 アンギラス自体は大好きな怪獣で、あのトゲトゲと「ヒャーンオッ、ヒャッ!」という(?)鳴き声が堪らないわけです。
 しかし肝心のストーリーの方が、ほとんど印象に残らないという……。

◆『キングコング対ゴジラ』
 アメリカが誇る人気怪獣・キングコングをゲストに迎えた、一大娯楽作品。
 ここからゴジラシリーズは、怪獣同士の対決路線をはっきりと打ち出し始めました。その背景には、確実に当時のプロレス人気があったはずです。ゴジラもすでに擬人的な動作を見せ始めており、作風の軽快さも相まって、「楽しく見られる怪獣映画」という特色が最も色濃く意識された作品だと思います。
 一方で、日本に上陸した二大怪獣によるパニックや、その対処に当たる人類側の戦いもしっかり描かれており、硬軟押さえた、本当に手堅い作りになっています。まさに黄金期の一本と言えるでしょう。

◆『モスラ対ゴジラ』
 今度のゴジラの対戦相手は、自社の人気怪獣となりました。
 「巨大な蛾」という、どう考えても格闘戦向きでないモスラ成虫とゴジラの戦いは、その演出力と技術力で難なくカバー。地に倒れ伏すゴジラに容赦なく毒鱗粉を浴びせるモスラの構図は、とても印象深い迫力がありました。
 印象深いと言えば、ゴジラの出現シーン。砂の中から伊福部節に合わせて、まず尻尾だけを出し、煽りに煽ってついに本体が登場。そして体を揺すり、付いた砂を振り落す……という一連の流れは、怪獣好きの心を実に惚れ惚れするほど掴んでくれます。
 あと、ほっぺたのプルプルしたゴジラがほんと可愛い。

◆『三大怪獣 地球最大の決戦』
 ゴジラ、モスラに加えて、やはり自社の看板怪獣・ラドンが参戦。さらに当時の新キャラクターだった、最強の敵役・キングギドラのデビュー作となります。
 突如行方不明になった女王と、時を同じくして現れた預言者……という前半のドラマが見所の一つ。そこにゴジラ&ラドンの出現と、宇宙から降ってきた謎の大隕石が絡み、ストーリーは展開していきます。
 ただ前半の盛り上がりに比べると、後半は割とグダグダな感じが否めませんでした。怪獣戦も、人間側の銃撃戦も、どうしても単調さが付きまとっていて……。

◆『怪獣大戦争』
 ゴジラシリーズとしては初の侵略宇宙人である、X星人が登場。ゴジラとラドン、そしてキングギドラを操作し、地球を攻撃してきます。
 登場怪獣の種類自体は前作からパワーダウンしていますし、映像の使い回しなども目立って、低予算ぶりが気になるところ。しかしながら、X星人というキャラの濃さや、勇壮な怪獣大戦争マーチのおかげで、とても楽しく見れてしまう――。そんな不思議な作品です。
 「未来に向かって脱出する」は特撮界の自爆用名台詞ですね。

◆『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』
 舞台は日本から南海の孤島に移ります。
 漂流した若者達を待ち受けていたのは、島に拠点を構える巨大秘密結社。そして海に棲みつく怪獣エビラと、洞窟で眠りにつくゴジラだった……。実はキングコングを主役にする予定だったという、今までとはまったく趣を異にしたライトな作風に、やはり好き嫌いの分かれそうなところではあります。
 エビラは、そのエビ丸出しな感じがよくツッコミの対象になりますが、甲殻類好きな私にとっては、結構お気に入りな怪獣だったりします。
 ストーリーは可もなく不可もなく。大きく印象に残るところはなかった気もします。

◆『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
 タイトルどおり、ゴジラの息子・ミニラのデビュー作。嫌っている人も多いキャラクターですが、そのユーモラスな愛らしさは、決して悪くないと思います。私自身は小学六年生の時にこれを見て、ミニラというキャラに素直に愛着を持ちました。
 しかし本作の一番の見どころは、前作のライトな孤島から一転、死と隣り合わせのダークな孤島になった点ではないでしょうか。
 徘徊する巨大昆虫怪獣や、研究隊員を襲う熱病、そして発狂する土屋嘉男(笑)――。これらが刺激となって要所要所を押さえてくれるからこそ、この作品はミニラという異分子を迎えながらも、歴代東方特撮の一本として、見応えのある作品になっていると感じます。

◆『怪獣総進撃』
 実のところ、これが最終作になる予定だったそうです。歴代東方怪獣がほぼ集結した、一大エンタテイメントです。
 侵略者が怪獣を操り地球を攻撃するという流れは、『怪獣大戦争』の焼き直し感は否めません。しかし何よりの見どころは、登場怪獣と舞台の豪華さ。モスクワにラドン、北京にモスラ、パリにゴロザウルス、ニューヨークにゴジラ……と、世界各地を怪獣が襲撃し、東京に至ってはゴジラ、ラドン、モスラ、マンダの四大怪獣の一斉攻撃を受けるという展開は、純粋にそのスケールのでかさに圧倒されます。
 クライマックスの対キングギドラ戦では、久々の登場となったアンギラスも大活躍。ゴロザウルスやクモンガといったマイナーな怪獣もしっかり参戦して、その得意技を披露してくれるのが嬉しいです。
 「とにかく怪獣が見たい!」という人向けの作品。

◆『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
 あるいじめられっ子の男の子の「夢」の中を舞台にした、完全な異色作。
 底抜けにぶっ飛んだテーマソングや、使い回し映像だけで済まされる大部分の特撮シーンなど、見ていて辛い部分が多い……というのが第一印象でした。しかし、男の子が夢の中でミニラとの交流を経て、心の成長を遂げる――というストーリーは、ある意味ジュブナイルの王道と言えます。実際、ドラマ部分に限って言えば、私はこの作品が結構好きだったりします。
 露骨に低学年向けではあるのですが、そうと割り切って見れば、なかなか良質な一本ではないでしょうか。

◆『ゴジラ対ヘドラ』
 公害怪獣ヘドラの不気味さが際立つ一本。
 硫酸ミストを撒き散らかして次々と人間を溶かしていくヘドラは、子供心にトラウマでした。さらにその強烈な主題歌といい、時々入る病んだアニメーションといい、何ともカルトな作風で、いろいろと心に残るものがあります。よく言われることですが、「久々に怪獣の恐怖を前面に押し出した作品」だったと思います。
 最後、ボロボロになりながらもどうにかヘドラを倒したゴジラが、怒りの目を人類に向け、静かに去っていく姿が印象的。今となっては大好きな一本です。

◆『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』
 新怪獣ガイガンの神がかったデザインが鋭く光る一本。ただ残念ながら、作品としては正直、微妙な出来だったと思います。
 地球侵略を狙う宇宙人が、ガイガンとキングギドラを操って人類を攻撃。それを防ぐため、ゴジラとアンギラスが立ち上がる――。ありきたりな展開の上に、パッとしないドラマとダラダラ続く怪獣戦が、しんどかったです……。

◆『ゴジラ対メガロ』
 怪獣同士のタッグマッチ。それ以上でも以下でもない(いや、本当にそれ以外に何のプッシュもない)ところが、一番の問題だったと思うのです。
 新キャラ・ジェットジャガーの顔とか、海底の守護神なのに虫なメガロとか、そういった部分がよくツッコまれがちなのですが……たぶんそこは些細な点のはず。
 どうでもいいですが、今メガロをリメイクしたら、ダイオウグソクムシがモチーフになるような気がします。ほんとどうでもいいですね、これ。

◆『ゴジラ対メカゴジラ』
 ゴジラを倒すために作られた機械のゴジラ。まさに王道。
 これはとにかく、メカゴジラというキャラクターの凄まじさに尽きます。全身が兵器で、とにかくビーム、ミサイルのオンパレード。その乱射による圧倒的火力に加えて、首が回転して前後を一斉に攻撃したり、バリヤーを張ったり……、とにかく「ロボットだから!」という理由だけでここまでぶっ飛んだ戦闘能力を見せてくれたのは、歴代メカゴジラの中でもこいつだけ。
 リアルロボットかスーパーロボットかじゃないですが、これはスーパーだからこそ人気が出た実例ではないでしょうか。
 そして忘れちゃならないキングシーサー。眠りを覚ます歌・『ミヤラビの祈り』のサビ部分が癖になります。
 惜しむらくは、ストーリーがかなり空気だったことでしょう。いや、岸田森はかっこいいんだけど。

◆『メカゴジラの逆襲』
 久々の本田監督と伊福部氏の力により、昭和後期ゴジラシリーズの中では、異色の重厚さを放っている作品。
 メカゴジラといえば、前作の軽快なテーマに合わせたミサイル乱射が印象的ですが、これが重たい伊福部節の中だと、イメージがガラリと変わって恐怖のキャラクターになるから、面白いものです。
 ストーリー自体は、ロボットの少女と人間の悲恋を描いた、比較的大人向けのもの。特撮面では、ミサイルでアスファルトを爆発させるメカゴジラIIの迫力が印象的でした。

◆『ゴジラ』(1984)
 公開されたのは平成になるよりも前ですが、ここから便宜上「平成ゴジラシリーズ」となります。
 今一度世界観をリセットし、第一作の『ゴジラ』から直結した「第二の続編」として作られた本作。ゴジラの出現に合わせて、冷戦時代ゆえの世界各国の思惑が絡み、重厚な社会派ドラマが描かれる前半……はいいのですが、後半はなぜかグダグダといった感じでした。
 ビル街でゴジラに追われながら逃げ惑うとか、結構スリルのあるシーンになるはずなんだけどなぁ……。

◆『ゴジラVSビオランテ』
 ゴジラと人類の激しい攻防戦に、バイオテクノロジーが生み出した新怪獣・ビオランテが絡むストーリー。
 平成シリーズはもちろん、全作を通しても非常に魅力に溢れた脚本だと思います。黒木特佐や権藤一佐、そして後にVSシリーズの顔となる三枝未希など、名キャラクター多し。そして何より、大地を驀進するビオランテの迫力が堪りません。
 世代によって人気の有無がはっきり出ていた作品でしたが、最近はかなり優勢な模様です。

◆『ゴジラVSキングギドラ』
 過去に遡って歴史を改変し、ゴジラを抹消しようと企む未来人。彼らの真の目的は、ゴジラを凌駕する怪獣キングギドラを誕生させ、自分達の手で操り、日本を滅ぼすことにあった……。
 一見スケールのでかいストーリーながら、あちこちにSF的ツッコミどころが多い本作ですが、なぜか妙なパワフルさがあって、割と好きです。北海道の平原を舞台にしたゴジラとキングギドラのタイマン勝負は、長年のライバル同士がついに真っ向からぶつかり合ったといった感じで、それだけで一つのカタルシスを感じさせてくれます。
 あと、チャック・ウィルソンの叫びがいちいち面白い。

◆『ゴジラVSモスラ』
 新たに復活したモスラよりも、そのモスラと対となる新怪獣・バトラの魅力が光った本作。
 「極彩色の大決戦」のキャッチコピーにあるように、夜の横浜みなとみらいを舞台に、川北監督ならではの光線乱舞が繰り広げられます。モスラの動きが幼虫・成長とも、今見るとムムム……といった感じなのですが、その分幼虫バトラのかっこよさが秀逸でした。

◆『ゴジラVSメカゴジラ』
 人類の手による対G兵器としてリメイクされたメカゴジラ。今回は昭和時代のスーパーロボット路線から一転、全体的にデリケートな(?)造りの、リアル路線にシフトしています。
 テーマは「命」。同胞であるベビーゴジラを守ろうとするゴジラとラドン。一方でそのベビーを囮にゴジラをおびき寄せ、メカゴジラを使ってとどめを刺そうとする人類。命ある者と命なき者の戦いの果てに、致命傷を負ったはずのゴジラを復活させたのは、まさに「命」そのものでした。
 メカゴジラに向かって放たれる怒りの赤熱放射能火炎と、そこに合わさるVSゴジラのテーマがとてもかっこいい、お気に入りの一本です。

◆『ゴジラVSスペースゴジラ』
 全体的に、昭和後期の匂いがした一本。
 新怪獣スペースゴジラを倒すため、ゴジラと人類が共闘するという流れ。人間パートが変にトレンディードラマ臭くて(まあ、本作に限ったことでもないのでしょうが、これは特に)、見ていてかなりキツイものがあった……というのが正直なところです。
 スペースゴジラ自体のデザインは好きですし、平成版モゲラもいい味を出していますが、いまいち肌に合わない作品でした。

◆『ゴジラVSデストロイア』
 ゴジラの死を真っ向から描いた作品。
 全身が赤く発光したゴジラや、悪魔を具現化したようなデストロイアのデザインが光る一方で、人間ドラマの微妙な地味さが否めない一本……だったのですが、3.11の直後に見たら、大きく印象が変わりました。
 核爆発を食い止めるため、必死でゴジラに立ち向かおうとする人間達。まさに身につまされるような話でした。体験したからこそ理解できる恐怖が、確かにそこにはあったと思います。

◆『ゴジラ2000 ミレニアム』
 ここから「ミレニアムゴジラシリーズ」となります。
 ゴジラ打倒を目指す特殊組織や、異星人の出現、民間人とジャーナリストのコンビ……などなど、今までの定石を押さえつつも、何となくVSシリーズを地味にしたかのような雰囲気の作品。対戦怪獣であるオルガもなんか地味だし、変形前の巨大タコ型宇宙人のままでいた方が、(ネタ的に)よかったんじゃないかと思えるぐらいで。
 しかし最後の最後で「ゴジラは俺達の中にいる」とか謎の台詞を唐突に主人公が呟き、街で火を吐いて暴れ回るゴジラのシーンで終了――という投げっぱなしの脚本は、まあそれなりに印象深いものにはなってくれました。
 いいか悪いかと言われれば……うん、嫌いではないです。わけ分かんなかったけどね!

◆『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』
 『空の大怪獣ラドン』に登場した、ラドンのエサことメガヌロンが完全復活。しかも成虫となってゴジラと戦う……という、マニアックなツボを突いてきた作品。ただ私個人としては、歴代ワーストワンと断言してしまえる作品でした。
 なんか気持ち悪いんですよね、人間同士の会話が、まるでアニメみたいなノリで。
 いや、それはそれで今さら何を……と思われるかもしれませんが、要はわざとらしいやり取りじゃなくて、生きた人間らしい会話をしてほしいわけでして。
 メガニューラの大群がゴジラに群がるシーンなんかはとてもよく出来ていただけに、作風が残念でなりませんでした。

◆『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』
 平成ガメラシリーズの金子監督がメガホンを取ったことで話題になった本作。
 人間が怪獣に殺される描写やキノコ雲など、わざとらしいほど過激な煽りを入れてくる辺りは、ああやはり平成ガメラの人だなぁといった感じです。また怪獣の出自にオカルトネタが絡む点も含めて、初見ではかなり辟易したのですが、作り自体は丁寧な作品でした。
 時間を置いて改めて見ると、特撮面も含めて、ここ数年では充分完成度が高かったことに気づかされます。
 (お偉いさんのゴリ押しで出番を得たというイワクつきの)モスラとキングギドラの扱いが、何だか微妙だった感は否めませんが、白目のゴジラはなかなか迫力がありました。

◆『ゴジラ×メカゴジラ』
 またもリメイクされたメカゴジラ。今回は「人類が操る兵器」というVS時代の設定を受け継ぎつつ、ヒロインが搭乗することで、今までとはまた違う新たな魅力を見せてくれました。
 作風自体は、メガギラスの手塚監督ということもあって、アニメを意識したかのような台詞のやり取りは相変わらず。それでも今回それほど鼻につく感じがしなかったのは、宅麻伸演じる男性科学者の嫌味のなさが大きかったのだと思います。
 もちろん釈由美子演じるヒロインも魅力的で、彼女がメカゴジラに乗ってゴジラとの一騎打ちに挑む様は、まさに燃える展開といっていいでしょう。

◆『ゴジラ・モスラ・メカゴジラ 東京SOS』
 ミレニアムシリーズでは唯一、「前作からの直接の続編」として作られた作品。
 一方で昭和時代の怪獣映画『モスラ』(1961)の正式な続編ともなっています。実を言いますと、これが私の一番の不満点です。
 いや、『モスラ』自体は大好きな作品です。そこから続くエピソードというのは、とても興味深いです。ただ……この『東京SOS』は、「今の子供達」が見る「今のゴジラシリーズ」なんですよ。そこにシリーズ外の作品を引っ張り出してきて絡めるのは、いかにも作り手のマニアックな自己満足の産物といった感じで、正直うんざりでした。
 この時点でゴジラシリーズは相当低迷していましたし、「そんな昔の、しかもゴジラシリーズ以外の作品を見てないと伝わらないようなものを作ったって、マニア以外に受けるわけないだろ」と思ってしまったわけです。実際、今でも思ってます。
 ゴジラがメカゴジラに惨敗するという展開も嫌でしたし、そのメカゴジラの「死」に際して、前作のヒロインである茜が、まったく絡まなかったのも不満ですし……。
 過去作に縛られた作品であるがゆえに、その過去作が感想の足を引っ張ってしまった感じでした。

◆『GODZILLA FINAL WARS』
 ゴジラシリーズ最終作として作られ、過去最多の怪獣軍団とゴジラがぶつかり合う、一大娯楽作です。
 ある日突然世界各国に怪獣が出現。ニューヨークにラドン、上海にアンギラス、パリにカマキラス、アリゾナにクモンガ、沖縄にキングシーサー……。そのスケール感あふれる様は、まさに平成版『怪獣総進撃』。すべての黒幕であるX星人を倒すため、人類は残された最後の希望・轟天号に乗り、南極の氷の中で眠るゴジラを復活させに行く――という展開も、「かつての昭和作品のお約束を、今の技術と脚本力でやったらこうなった」みたいな感じです。
 そんなわけで、非常に豪華でパワフルな作品ではあるのですが、その尖った作風ゆえに、不満点も多々あります。
 主人公のスカしたキャラ付けと、ヒロインのダイコンぶり。無駄に多い人間側のバトルアクション(最近の特撮ではよくありますが……、そんなもんどうでもいいから怪獣見せろってのが本音)。あと、「娯楽作品としても特撮作品としても、明らかに近年のゴジラシリーズを遥かに上回っていた」ハリウッド版『GODZILLA』に対して、公式が真っ向から喧嘩を売ったという厚かましさ。
 まあ、この辺がでかい不満点です。
 逆に一番誉めたいのは、ミニラの使い方。戦いを終わらせる仲介役として、敢えてモスラではなくミニラがその役割を担ったのは、すごく上手なやり方だったと思います。

◆『GODZILLA』
 これはシリーズとはまた違うわけですが、一応。
 「ハリウッド版ゴジラ」として鳴り物入りで登場したものの、そのあまりの「これじゃない」感から、日本でもアメリカでも大不評を買った、イワクつきの一本。何より見てくれがゴジラじゃない。ていうか、監督自身がゴジラに愛着がないという……。まあ、愛着がありすぎて自己満足的なものを作ってしまう日本人監督だっているわけですから、その辺はさじ加減なのでしょうが。
 ただ、この「旧・ハリウッド版GODZILLA」に対して、単純に低評価を下すのは間違いだと、私は思っています。
 魅力あるキャラクターが織りなす、まっすぐな娯楽ストーリー。勧善懲悪の気持ちよさ。何より、純然たる巨大モンスターパニック・ムービーとしての完成度の高さ……(「モンスターパニックと怪獣映画は違う!」って論調は、自分は否定派なので却下)。いずれも、当時のハリウッド映画としては、まったく見劣りのするものではありませんでした。
 ですから「こんなのはゴジラじゃない」という意見には同感ですが、少なくとも「一部の下手なゴジラ映画よりは断然面白い」というのが、私の正直な感想です。


 ……以上。軽く振り返るつもりが、えらいボリュームになっていました。
 いずれにしても、新生ハリウッド版『ゴジラ』が今から楽しみです。

テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

tag : モンスター 映画

お知らせ
最新記事
カテゴリ
ユーザータグ

モンスター 映画 告知 妖怪 妄想少女 モンスターハンター リバース;エンド 異世界妖怪サモナー アニメ 多元宇宙 ポケットモンスター 二次元名鑑 闇堕ち騎士がダンジョン始めました!! 小説雑感 PSP マキゾエホリック ウルトラマン ボードゲーム 世紀末オカルト学院 DS 3DS 相棒 カクヨム 小説 

検索フォーム
リンク
月別アーカイブ