怪物映画レビュー 『ニューヨーク2014』

原題:BATLLEDOGS
2013年・アメリカ

 ニューヨークの空港で、飛行機から降りたばかりの一人の乗客が、不意に異変を来した。脈拍数の急激な上昇によって、その肉体が変身。人狼へと姿を変え、周りにいる人々を襲い始めたのだ。さらに、人狼に傷つけられた者は新たな人狼になる。突如として空港は人狼の群れに占拠された。
 その後、軍の働きによって、人狼達は捕らえられる。麻酔で眠らされた彼らはようやく人間に戻るが、脈拍が高まれば再び変身する危険性がある。彼らは隔離施設へと移され、軍の監視下に置かれることとなった。
 そんな中、人狼の軍事利用を企む軍部は、人狼ウイルスを治す特効薬の開発を恐れ、第一感染者である野生動物カメラマンの女性を捕らえる。だが、それによって彼女は変身。その咆哮に呼応するかのように、施設に閉じ込められていた感染者達が一斉に変身を果たした。たちまちニューヨークに飛び出す人狼の群れ。事態を重く見た大統領は、ニューヨークを隔離・爆撃する決断を下した。
 ただ一人、感染者の治療を主張して上層部と対立する少佐は、カメラマンの女性や女医とともに、特効薬を完成させようとする。しかし軍を取り仕切る将軍は、彼らを邪魔者と見なし、執拗に亡き者にしようと襲撃してくる。
 やがて少佐を追い詰めるも、割り込んできた人狼に襲われ倒れる将軍。だが、その肉体は例外なく新たな人狼となり、ニューヨークからの脱出を図る少佐を追い始めた――。


 さて、現状としてはいささかジョークにしづらいネタですが、見てのとおりのアウトブレイク物です。しかも「人間が異形のモンスターに変身するウイルス」なんてボカした宣伝文句が使われつつも、予告編の映像に映っている犬っころどもは、まさしく狼人間! つまりアウトブレイク風にアレンジされた狼男ムービーってわけですね。
 「狼に噛まれた人間が人狼と化す」っていうのは有名な言い伝えで、狼男映画でもよく使われる題材。一方で近年ですと、こういう感染系モンスターはすっかりゾンビの独壇場になっていましたが、ここへ来て感染系の本家が出陣したぜってなところでしょうか。
 もっともストーリー自体は、非常にベタなウイルスパニック。そこに荒っぽいCGが加わり、いかにもB級丸出しな作りが哀しいものの、肝心の狼男への変身シーンは、実に古典的かつ気合の入ったアナログ手法で撮影されています。
 服が破れて内側から毛皮がモサーって。うん、かえって安っぽいとか言うな。
 ともあれ狼男を題材にしながらも、オカルティックなカラーをほぼ排除し、安っぽくとも派手なパニックアクション映画に仕立て上げたってのは、一つ評価すべき点ではないかと思う次第であります。
 言わば、ドラゴンVS戦闘機を描いた『ドラゴンファイター 炎獣降臨』とか、ベヒモスが現代に現れる『モンスター・マウンテン』とか、その手のやつと同じ系統の作品。こういう試みは、ファンタジー系モンスター好きとしては、結構嬉しいですね。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : モンスター 映画

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