水木しげる先生

 突然水木しげる先生の訃報を聞く。
 ショックだ。本当にショックだ。
 もうかなりお年を召されていたし、決して以前のようにお体も丈夫ではなかったはずだ。それでも、「まさかお亡くなりになるなんて……」という想いが、自分の中に渦巻いている。

 私が水木先生を知ったのは、まだ小学校に上がる前のことだ。
 『ゲゲゲの鬼太郎』で妖怪に触れ、小学館の入門百科シリーズを通して、より好きになっていった。
 『悪魔くん』『河童の三平』『縄文少年ヨギ』もここで知った。
 まだ幼い頃に買ってもらった『水木しげるの妖怪事典』や『水木しげるの妖怪文庫』は、文章の方は漢字だらけで完全には読めなかったが、そこに描かれた迫力ある妖怪画の数々は、私の心に強くすり込まれた。今なおバイブルだ。
 小学校高学年からちくま文庫の短編集を買い集めた。今まで触れてこなかった水木作品の新たな一面に、「自分の知らない水木しげるがまだまだあるんだ」と、大きな喜びを感じた。
 高校に上がってからはTCG『水木しげるの妖怪伝』にはまった。『妖鬼化』を眺め尽くしたのは大学生の頃だ。また、深大寺で開かれた餅つきイベントで実際に水木先生に(プライベートで)お会いできたのも、この頃だったと記憶している。
 大学を卒業後、「鬼太郎を全部読みたい」と、古書店を巡るようになった。ウェブ上に「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大事典」をアップしたのもこの時期だ。
 それから作家になった私は、幸いにも水木先生絡みのお仕事を何度かいただく機会に恵まれた。特に角川つばさ文庫から出た鬼太郎のノベライズは、水木プロさんから「水木の世界観をよく分かっている」とお褒めの言葉をいただけて、それが今でも誇りだ。
 そして今は、毎月大全集が書棚に並んでいく。私のこれまでの人生はずっと水木先生とともにあったのだと、改めてそれを思い知る。
 せめてこの大全集が完成するまでは元気でいてほしかった……というのが本音だ。

 水木しげる先生。誇張抜きで、あなたがいたからこそ、今の私があります。
 とてつもなく大きなあなたの存在を、私はこれからも、心の中でいつまでも抱き続けていくことでしょう。
 今までたくさんの素晴らしい世界を教えていただき、ありがとうございました。
 謹んでお悔やみ申し上げます。

 2015年11月30日  東亮太

tag : 妖怪

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