怪物映画レビュー 『グリード FROM THE DEEP』

原題:3D食人虫 / Bugs
2014年・中国

 洋上の船で不気味な実験に耽る男。彼は今まさに、新たな「虫」の創造に成功したところだった。だが虫は瞬く間に無数の幼虫を産み落とし、船を制圧してしまう。さらに幼虫の群れは海に雪崩れ込み、近くのリゾートアイランドを目指して泳ぎ始めた……。
 その頃島では、ビキニの美女が集まる盛大なパーティーが開催されていた。取材のために訪れた雑誌社のカメラマンと、その元カノである助手。二人が滞在するリゾートホテルにも危機が迫る。津波とともにビーチに押し寄せた幼虫は、水着の若者達を貪り食いながらホテルを占拠。閉じ込められたカメラマン達は絶体絶命の危機に陥るが、ちょうどホテルに忍び込んでいた泥棒が捨て身の作戦でガス爆発を起こし(火のついてないライターで爆発起きてるんだけどいいのか?)、辛くも幼虫を撃退することができた。
 だが、生き残った幼虫達は再び洋上の船へと戻っていく。実は、やつらは人間を襲って体内に人肉を蓄え、船内で待つクイーンに自らを食わせるという特殊な生態を持っていたのだ。そして今船には、カメラマンの元カノその2が訪れていた。
 何も知らない彼女に、巨大な姿へと変貌を遂げたクイーンが襲いかかる……。


 南国のリゾートアイランドに大量の中国人が!
 って書くと生々しい気もしますが、まあ、中国の映画ですからね。明らかに中国らしくない場所にいるのが全員中国人でも仕方ないですね。
 で、そんな中国では(制作当時は)まだCGを使った映画がほとんどないため、その分野を開拓したいってことで制作されたのが、この映画なのだそうです。エンディングのスタッフロールで流れていたメイキング映像で、そのことが語られています。
 いや、CG使って作るにしても他に何かなかったのかって話なんですが。なんで虫映画。しかもタイトルから分かるけど3Dですよこれ

 ただ、その肝心のCGの出来栄えについては、冒頭のビーカーに溢れる幼虫のシーンで「お、やるじゃん」と思えたのがピークでした。これは幼虫のデザインがダンゴムシみたいなものなので、普通に地面や壁を這っているだけでは、映像にしてもパッとしないからなんですね。ダンゴムシの体で一番ディテール感があるのは、裏側の脚がワシャワシャ生えているところなので、その裏側がビーカー越しに見えたシーンが一番よかったという……。
 一方クイーンのCGはさすがに力を入れていましたが、ただこのクイーン、どう見ても虫じゃない。『デッドリースポーン』とか『ザ・グリード』とか『トレマーズ』とか、あっち形。要するにクチ。なんでクチにした。
 あ、ちなみに洋上の船のシーンも背景フルCGでした。なんでだ。3Dだからか?

 しかしそんな最新技術を取り入れながらも、そこはお国柄。登場人物の描写から滲み出る中国感は相変わらずで、特にコメディ担当の俳優さんの表情の付け方なんかは、もう昔からある中国系映画のソレをそのまま引き継いでいます。
 なおストーリーのメインは、一応主人公(カメラマン)を巡る三角関係にあるようなんですが、これはヒロイン(助手)が一方的に焼き餅を妬いているだけなんで、本当に三角関係なのかどうかは定かでなく。ていうか、このヒロインの人が漂わせている果てしない二軍オーラが気になって仕方がない。普通の映画なら中盤ぐらいで食われて、主人公はもう一人とくっついちゃってるレベルですよ。
 それでも彼女に訪れたのはハッピーエンド。最後に主人公から指輪をもらって大はしゃぎ。あまりにはしゃぎすぎて、船の甲板を超高速ランニングしちゃうわけですが、この超高速部分にもCGでエフェクトが足されてました。
 だから、なんでそこなんだよ

 エンディングのメイキング映像では、製作スタッフが「CGによって、これまでにない映画が誕生した」と力説していました。
 ちなみに全然関係ないですが、CGモンスター系映画の初期作である『ジュラシック・パーク』は、20年以上前の映画です。悪しからず……。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : モンスター 映画

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