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ゲゲゲの鬼太郎第6期・第14話『まくら返しと幻の夢』 感想

 感想を書く前に、まずは先月28日にあった、キャスト関係のお報せについて。
 いったい何事かと思いきや、鬼太郎役の沢城さんが産休・育休を取られるとのこと。
 慶事ですので、ここは素直におめでとうございますと申し上げます。

 今後のキャストについてどうなるか(おそらく、誰がやるか/完全交代か/それとも代役かといった諸々)は未定だそうです。
 ただこのようなことを言うと、声優ファンのかたや実際に声優業に就かれているかたからは、いい顔をされないかもしれませんが――「中の人が誰になったからと言って、鬼太郎が鬼太郎であることには変わりない」というのが僕の考えです。
 制作サイドの中に第六期なりの鬼太郎像がきちんとある以上、役者が交代したとしても、そこに大きなブレが生じることはあまりないでしょう。ですので、キャスト交代による不安は一切ありません。
 きっといい人選をしてくださるものと信じています。


 さて、ここから今週の感想。
 今回の原作は「まくら返し」。ただし当のまくら返しは敵としての登場ではなく、いわゆる助っ人のポジションでした。
 一応サブタイトルには彼の名前が入っていますし、「人間が夢の世界に囚われ目覚めなくなる」「虹の橋が登場する」など原作の要素もあちこちにありましたが、敵妖怪が別に設定されていたこともあって、ほぼ「まくら返しが脇役でゲスト出演したオリジナルストーリー」といった印象を受けました。
 ……と、このような書き方をすると、何だか批判しているかのようですが、決してそんなことはないです。ただのマニア特有の原作比較癖だと思ってスルーしてください。
 だいたい今週は面白かったしね!

 今回のテーマは「夢」と「父親」。
 作中設定および原作・旧アニメでは、まくら返しは子供をさらう妖怪でしたが、今回の敵である「夢操りの鈴の少女」がターゲットにしたのは、現実世界に疲れた大人達。
 彼らが夢の中で楽しかった子供時代に戻り、抜け出せなくなる――という流れは、「現実からの逃避先を異界に求める」という水木作品の特徴の一つをしっかりと受け継いでいます。
 過去の似たようなエピソードとして、第四期の「恐怖!妖怪くびれ鬼」を思い出しました。あちらの行き先は夢の世界ではなく黄泉の国でしたが、疲れた大人が妖怪の罠にはまって子供時代の幻影に囚われてしまうという点で、かなり共通しています。

 ともあれ、そんな夢に囚われた大人達を助けるため、鬼太郎はまくら返しの協力を得て夢の世界へ。
 虹の橋はリモコン下駄でしか渡れない――という原作の設定は今回はなく、ねこ娘もまなちゃんも、ゲストもマサシくんも普通に渡っていました。
 しかし思わぬアクシデントで橋が崩落! ここの部分、とてもテンポのいいコメディタッチで良かったです。
 落下中のねこ姉さんは、猫ばりにクルンクルンしてましたが、落ちた先で八頭身の鬼太郎にキャッチされてそのまま結婚……という夢に囚われ、あっさりフェードアウト。
 それがお主の願望か、このツンデレめ。しかし八頭身の鬼太郎は頭だけそのままでなんか変……と言いたいところだけど、たぶん後々の展開を考慮して、敢えて変にしていたのでは、とも思います。
 いや、だって後で、もっとかっこいい八頭身鬼太郎が出てきちゃうしね。
 一方まなちゃんも夢の中で……うん、この子はいったい何を望んでるんだろう(笑)。妖怪と友達になりたいってことなのか。

 そんな女子二人は放置され、鬼太郎とマサシは、夢に囚われているマサシの父のもとへ。
 しかし今回の黒幕である「夢操りの鈴の少女」は、大人達を解放するつもりはなく、逆に彼らに鬼太郎を襲わせる。その方法は、何と巨大ロボの召喚! おや、突然作画レベルが一気に上昇したぞ?
 ……ちなみにロボのモチーフがマジンガーZなのは、やはり囚われた大人達の年代を考慮してのことでしょうか。
 その後ついに本性を現し、直接鬼太郎に襲いかかる少女。彼女はかつて川の神に生け贄に捧げられた可哀想な子だった――という背景が明らかになりますが、だからといって、「少女の心を宥めて解決」というありきたりな展開にしなかったところは好印象。
 だいたいこの子、敗れて力を失った後も、邪悪なままでしたからね。現実世界で生きる決意をして去っていくマサシの父親に、いつかまた絶望する日が来ることを祈って牙剥き出しで見送るという、実にステキな性格。
 この手の可哀想な背景を持つ女の子が、過去作では軒並み「いい子」として描かれてきたことを思うと、今回の名もなき少女は、かなり強いインパクトを残してくれました。

 で――その少女を今回破ったのは、鬼太郎の父親。
 ええ、目玉おやじじゃないんです。「鬼太郎の父親」です。
 そして目玉じゃないけど、今回の一番の目玉でした。
 目玉おやじが夢の世界特有の力で、過去の肉体を一時的に取り戻した――という設定の彼。その姿は、原作(と今期OP)にある包帯まみれの怪人……ではなく、鬼太郎をそのまま大人にしたような和装イケメンオヤジ。
 しかしあの包帯姿はもともと、病ゆえのものでしたからね。健康だった時の父親の姿というのは、実は原作・アニメ版含めて過去に描写が一切ありませんでした。したがって、設定に矛盾は生じていません。
 ついでに言えば、先祖伝来であるチャンチャンコを身に着けているのも、設定に忠実な証。鬼太郎と同じ技を使うのだって当然のこと。展開がぶっ飛びすぎていて一瞬気づきにくいのですが、実はそういった設定面が最大限に配慮されていた――という点は要注目でしょう。
 ちなみに髪の色は、白髪とも取れますし、原作版鬼太郎の髪色に準じたとも取れます。どっちなんでしょうね。
 そして野沢さんの声が目玉ボイスからヒーローボイスに切り替わる! この言い知れぬ説得力、さすがでした!
 総じてぶっ飛んではいたものの、一回きりだからこそOKなぶっ飛び方でもあったと思います。まあ、乗りとしては五期に近かった気もしますが(笑)。
 しかしそれ以前に、「自分が肉体を失ったことで鬼太郎に苦労をかけてきた」という目玉おやじの想いがしっかり描写されていたため、そこから繋がった最大のカタルシスとして、僕は充分納得し、満足できました。

 鬼太郎親子に絡めてもう一点、注目ポイントが。
 今回はワンカットのみでしたが、鬼太郎の潰れた左目が、原作同様にはっきりと描写されていました。
 僕の記憶にある限り、三期以降のアニメでこの左目がきちんと描かれたケースは、皆無だったと思います。アニメ版「墓場鬼太郎」ですら描写を避けた部分でしたので、もう完全に放送規制に引っかかるものと思っていましたが……。
 これは、十年ほどの間に業界の流れが変わったと見ていいのでしょうか。それとも、鬼太郎というビッグタイトルだからこその特例でしょうか。
 何にせよ、好ましいことです。

 最後に新ED。
 毛目玉と一緒に、唐突にオモチャの宣伝が紛れてるんですが、どういうこと?(笑)

 そして次回予告は……ん、のっぺらぼう? それとも白粉婆?
 違う、こ、これは……「霊形手術」だぁ!
 アニメ版ではすっかりお約束となった、鬼太郎作品以外の水木短編を原作にしたエピソード。今期の、そのトップバッターですね。
 二期では屈指の名作と呼べる仕上がりになっていた「霊形手術」ですが、今期ではどうなるでしょうか。
 ハードルいっぱい上げて楽しみに待ちます!

テーマ : ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル : アニメ・コミック

tag : ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる 妖怪 アニメ

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