怪物映画レビュー 『ブラックアウト』

原題:THE BLACKOUT
2009年・アメリカ

 クリスマス・イヴを迎えたロサンゼルスの町。しかし異常気象のためか、その日の気温は三十度を超え、さらには原因不明の小さな地震が頻発。それに伴い、短期的な停電が繰り返されるという事態が起こっていた。
 そんな中、とあるマンションでも異変は起きた。地下の倉庫へプレゼントを取りに行った男の子が、暗闇の中に蠢く「何か」を見た直後、行方不明になった。別の部屋ではパーティーの真っ只中、「何か」の襲撃を受け犠牲者が出る。また別の部屋では、無線マニアの男が、怪しい電磁波の存在に気づく……。
 やがて一堂に会した住人達は、男の子の妹が兄を追って単身地下へ下りたことを知り、救助に向かう。だが懐中電灯の光が消えた時、彼らの前に、ついに問題の「何か」が姿を現した……。


 停電の起きた建物の中を舞台に、住人がエイリアンモドキと地味な攻防を繰り広げる、ホラーアクション的な作品です。
 このエイリアンモドキ、「細かな装飾を盛り込むなんてメンドクセー」と言わんばかりに、妙にのっぺりした人型クリーチャーという、見てて残念な気持ちになってくるデザインながら、唯一の自己主張として、先端に巨大バサミの付いた長い尻尾を所持。これを凶器として振り回し、犠牲者を八つ裂きにしたり、鉄のドアをこじ開けたりと、なかなか器用に振る舞います。
 またその体からは常に電磁波を発しているとかで、停電の原因もこいつら。しかも普通の電気系統のみならず、電池式の懐中電灯まで消してしまうという念入りっぷり。いや、そこまでして頑張って暗闇を作り出したところで、劇中での恐怖描写には何一つ貢献してないのがアレですが。
 面白かったのは、ほんの少しだけ登場する、きもいカブトエビみたいな小型モンスターの群れ。ただ地下室をゴソゴソ這っているだけで、人間を襲うようなことはないのですが、実はこれがエイリアンモドキの食糧だったという設定は、どこか『空の大怪獣ラドン』を彷彿させたりさせなかったり。また、地下を行く男の子が懐中電灯で床を照らすと、そこにはカブトエビの群れが。その直後にエイリアンモドキが現れて……という流れは、『デッドリー・スポーン』を連想させたりさせなかったり。
 エイリアンモドキの正体については、劇中では明言されていませんが、何となく「地底から来たのかな~」と思わせる描写があります。してみると、意図を持った地上侵略なのかと想像できなくもない。
 ……何ですかねぇ。こうして書いていると、すごく個性的なモンスターに思えてくるから困るわけですが。作品は結構グダグダだったりするので、油断は禁物です。
 最後に、ふと思ったこと。この作品、異常気象で真冬にもかかわらずメチャクチャ暑いという設定になっているのは前述のとおりですが、その様子が生かされている部分と言えば、出演者が全員薄着だったってことぐらいでした。
 たぶん夏に撮影したんでしょうね。

テーマ : B級映画
ジャンル : 映画

tag : 映画 モンスター

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